内容説明
日本人に見せたい一心で私財を投じて買い集めた松方のコレクションは、不幸な事情から大部分が散逸してしまっている。その“幻の美術館”の全体像にせまる。
目次
第1章 美術との出会い
第2章 夢に終わった美術館
第3章 芸術のパトロン
第4章 8000枚の浮世絵
第5章 守り通したコレクション
第6章 国立西洋美術館開館
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Francis
9
一日で読み終えた。25年ぶりぐらいに再読。2019年国立西洋美術館で大規模な回顧展の行われた「松方コレクション」の入門書。川崎造船所の経営者、松方幸次郎が祖国日本のためにコレクションを作ることを決意してから第二次世界大戦後フランスか日本に「寄贈返還」されるまでを書く。この本が出版された当時はまだ松方コレクションの事はそれほど深く研究されておらず、そのため今読むと物足りない気はするが、出版当時は最良の入門書だったはず。2021/01/15
ともたか
8
やはり持ってる方々は凄い。2017/12/19
decomo
2
天涯の船の読後、松方コレクションについて知りたくて読んでみる。なんと苦労の多いこと。松方さんってすごい。今ある美術品は この方のおかげなんでしょうね。2019/04/22
みりん
1
偶然にも松方幸次郎氏の命日に読了。戦後日本の文化レベルを一段引き上げた国立西洋美術館の設立。それが一個人のコレクションによるものというのは改めてすごいことだ。蒐集した本人が「絵はわからん」と言っていたのも大変面白い。新しい絵画が生まれた時代、かつ日本が連合国に追い詰められる前というこれ以上ないタイミングで松方氏がコレクションを作ったことを奇跡のように感じる。最大の奇跡はこれらのコレクションが日本に返ってきたことであるが、これは奇跡の一言で片付けられない多くの人々の努力があってのこと。また絵を見に行きたい。2024/06/24
h1r04
0
この時代の富豪はすごいんだよな〜2017/10/30
-
- 洋書
- Saturnine