内容説明
現代は香りの時代である―。香りのする製品が開発されたり、香りが治療に用いられたり、さらには博覧会やコンサートなど、各種イベントで臨場感を増すために香りが流されたりと、香りはますます我々の日常生活に入り込んでくる。そもそも香りを使う、演出するということはどういうことなのか?―クレオパトラと香りの関わり合いなど興味深い歴史的なエピソードから説き起こし、香りブームを創り出した各方面の方々との取材を通じて、今後のゆくえを占う香り読本の決定版。
目次
1 香り演出のむかし
2 香り演出のいま
3 香り演出のゆくえ
付録 都内観香マップ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たばかる
16
香料の歴史的な変遷と現代での活用法などをまとめたもの。過去の部分の記述はところどころ話が脱線するものの東西通して広くまとまっていた。現代での活用例としては、昔に貴族が嗜んだような個人向けの香水の販売から4D映画のように場を作る演出の中の一部としての嗅覚への刺激などが紹介される。特定の香りがもたらす心理的な効果は時に個人によって千差万別となる場合があることから、生活の中でヘッドホンのように周囲と隔絶して好みの香りを自分だけ楽しむようなことは流行になるとは考えづらいか。2019/09/19
noko
2
アロマテラピーや香道などにそもそも興味がある。自分の中では詳しくはないものの、有る程度香りについて知識はあるつもりで読んだけど、この本は難しかった。専門用語も多いので初心者向けではなく、大学の教科書に近い語り口。知識として増えたのは、アラビア(今の中東エリア)では、香りがものすごく生活に結びついていて、人々の香りへのお金の落とし方も半端ではないということ。この本を理解するには、もう少し勉強が要った。2014/06/02