内容説明
本書は、高校の化学を学び、さらに有機化学を学ぼうとする人の入門書として書かれたものである。したがって、大学の理学部、工学部、農学部、薬学部などの理系学生および工業高等専門学校の化学系学生が主な対象であるが、さらに、現代有機化学のエッセンスを理解したい人にも必携の書である。本書では、われわれの生活の中に浸透している有機化合物あるいは関連する材料の性質、役割を理解することに重点をおき、有機化学の基本となる化合物の構造と反応を十分に学習することができるように、多くの教科書で採用されている化合物中心の構成にしている。
目次
暮らしの中の有機化学―衣食住における化学の恩恵
有機化学とは
有機化合物の組立てと性質
炭化水素―炭素と水素だけからできた基本形
ハロゲンを含む化合物
酸素を含む化合物(アルコールとエーテル;アルデヒドとケトン;カルボン酸およびその誘導体)
窒素を含む化合物―アミン
芳香族化合物―いわゆる亀の甲を含む化学
複素環化合物―ヘテロ原子を含む環の化学
立体化学―三次元配置がもたらす特性
有機金属化学―炭素‐金属結合が生む新しい化学
有機反応と分子軌道―ノーベル賞に輝く新領域
著者等紹介
磯村計明[イソムラカズアキ]
昭和43年九州大学大学院工学研究科応用化学専攻修士課程修了。昭和43年九州大学工学部助手。平成3年九州大学工学部助教授。平成3年北九州工業高等専門学校化学工学科教授。現在に至る
竹原健司[タケハラケンジ]
平成4年九州大学大学院工学研究科課程単位取得後退学。平成4年北九州工業高等専門学校化学工学科助手。平成8年北九州工業高等専門学校化学工学科助教授。現在に至る
藤原祐三[フジワラユウゾウ]
昭和37年大阪大学工学部応用化学科卒業。昭和37年-39年住友化学工業勤務。昭和41年大阪大学大学院基礎工学研究科修士課程修了。昭和63年広島大学工学部教授。平成7年九州大学工学部教授。現在に至る
北村二雄[キタムラツギオ]
昭和57年九州大学大学院工学研究科応用化学専攻博士課程単位取得後退学。昭和57年九州大学工学部助手。平成5年九州大学工学部助教授。現在に至る
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