内容説明
レイモンド・キャピー率いる７人の建築家たちが中心となって、１９７２年に設立されたＳＣＩ‐ＡＲＣ（サイアーク：Ｓｏｕｔｈｅｒｎ Ｃａｌｉｆｏｒｎｉａ Ｉｎｓｔｉｔｕｔｅ ｏｆ Ａｒｃｈｉｔｅｃｔｕｒｅ）は、建築家たちに独自のアイディア実現の機会を提供し続けている。それはまた、進取に富み、多様なものを受け入れるロサンゼルスの持つ気質そのままに生み出された建築の実験室なのである。本書では、このユニークな学校ＳＣＩ‐ＡＲＣの歴史とそれに関わる建築家たち―フランク・ゲーリー、マイケル・ロットンディら国際的に活躍する建築家はもとより、特にニューブラッドと呼ばれる新しい世代―の作品にスポットをあて、現在最も注目を集めている現代ロサンゼルスの建築シーンを巡る旅へと招待する。
目次
１ ＳＣＩ‐ＡＲＣ ヒストリー
２ 三人のディレクター
３ サンタモニカ―デリー・アンド・ゲニック、ラリー・スカルパ、デービッド・ハーツ
４ ベニス―リサ・マシューズ、デザイン・ユニバーサル、スーザン・ナドゥーリ、コシュア・デイ
５ カルバーシティ―アリソン・ライト、ニック・シロップ、デーン・トウィッチェル、ヘッジ・デザイン・コレクティブ
６ ハリウッド―ＣＯＡ、ジェフリー・アリスブルック、ガスリー・アンド・ブラーシュ
７ ウィルシャーブルーバード／ダウンタウン シルバーレイク―スタジオ・バウトン、アニー・チュウ、トニー・アンルー、バーバラ・ベスター
８ ブレンドウッド／マリブビーチ トパンガ―ポール・リボウィッキー・アンド・スーザン・ライナー、ロークァン・オヘィーリー、フィン・キャピー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
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ロスアンジェルスでは、これまでも建築の実験的な試みが数多くなされてきた。そして、常にその中核に存在したのがSCI-ARC（Southern California Institute of Architecture）である。ここに参集し、ここで学んだ若き建築家たちが（しかも、彼らはロスアンジェルスーローカルの人々であった）ロスのあちこちの地区に斬新な建築物を建てていった。その多くは個人宅や個人商店といった規模のものであり、したがってそれだけ建築家個人の裁量が大きく発揮できただろう。2023/08/21
