内容説明
本書は、すべての活動の源となる、光と物質の反応を基礎から説き起こし、さらに生体内の反応について、物理学・化学・生物学といった垣根を取り払って、総合的かつ実際的な視点から解説する。上巻で解説した、物質の構造と状態および光との相互作用をもとにして、この下巻では、具体的な反応に進む。２分子反応の基本から、液体・誘電体の反応、無放射遷移、励起移動、電子移動反応、励起状態におけるダイナミクス、および生体エネルギー変換のメカニズムを解き明かす。
目次
転変する物質と状態の変化
化学反応論（自然の変化の優美さに心打たれる；自然の変化のしたたかさを見る）
液体のダイナミズム―自然のなりわいの息遣いを感じる
無放射遷移―電子でためたエネルギーの漏出を追跡する
励起移動―電子でためたエネルギーの珠を転がす
電子移動―この強力な電子エンジンを動かそう
電極反応―この万能の薬を飲もう
励起状態ダイナミクス―熱いうちに打つ
生体反応―生体はしなやかでしたたかである
