内容説明
東洋のベニスと称えられた水辺の都市空間。未公開の写真2万数千枚から失われた東京が甦る。
目次
日本橋、兜町、箱崎町、人形町
京橋、銀座
築地、明石町、佃島、月島
新橋、芝、三田、白金
赤坂、青山、六本木、麻布
目黒、品川、大森、田園調布
三軒茶屋、等々力、和泉
渋谷、代々木、表参道、初台、千駄ケ谷
新宿
飯田橋、神楽坂、早稲田
本郷、小石川、池袋、板橋、王子
上野、浅草、千住、柴又
神田
丸の内、日比谷、有楽町、永田町
著者等紹介
池田信[イケダアキラ]
1911年、東京生まれ。第一東京市立中学校(現在の都立九段高校)卒業。1934年、東京都庁に入る。1969年、都立多摩教育会館館長などを歴任して退職。都立日比谷図書館資料課長を務めていた1961年、休日を利用して東京の町並みの写真記録を開始する。1968年、港区の写真2255点をまとめた『みなと写真散歩』を自費出版。1987年6月4日、横浜市金沢区の自宅にて永眠。享年75歳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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ばう
63
60年前の東京の姿にびっくり。とにかく空が広くて、まだまだ木造建築も残ってる。それと対比するようにコンクリート造の建物はとにかく立派だしとても雰囲気があって素敵です。なんだか懐かしい感じの風景もあって良いなぁ、タイムトラベルしてみたいなぁと思うけれど便利な現代社会にどっぷり浸かってしまった身にはきっと生活出来ないに違いない😓2021/02/12
むぎじる
37
今から55年ほど前の東京。街の様相の変化に驚く。路面電車が銀座を走っていたり、闇市のバラック跡を解体していたり・・・。入谷の朝顔市は変わっていなくて嬉しかったけれど。良くも悪くも、急激に街は変化してしまったんだな、と感慨深い。高度経済成長期まっただなかの東京は、街も人も元気に満ち溢れ、毎日新しいものが作り出されるような活気ある年代だったのかな?もちろん楽しいだけではないだろうけれど、その勢いにふれてみたい気持ちになる。この写真は、日比谷図書館資料課長の池田さんが、休日を使って撮った貴重なフィルム写真。2014/09/13
お萩
6
ゴールデン街、二丁目、有楽町に烏森神社参道と、路地なんかの細い道の写真がいい。郷愁を覚えるよりもむしろファンタジーなのだけど、ほおずき市や朝顔市の様子はなんだか大して変わりなくて。三味線のある花見っていいなー。松山巌の解説もいい...。2016/09/15
Eiko
3
東京オリンピック開会式の時、国立競技場から流れてきた五輪のひこうき雲を思い出した。それまでの東京とオリンピック以降の東京では隔絶の差があるのだと改めて思う。懐かしくて切なくて泣いた。2015/11/11
neimu
3
図書館本。自分が生まれた頃は東京はこんな風だったのかと思いながら眺めた。東京になじみがあるわけではないが、白黒写真や人々の服装などを見ると、幼少期の思い出と重なる部分が沢山あり、郷愁にかられた。現在の東京しか知らない人間にとっては嘆息するほどの変貌を実感できる一冊。地元に住まれている方々にとっては、もっと意味のある一冊だろう。NHKの『梅ちゃん先生』も連想した。2012/09/21