書くこと、生きること

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  • サイズ 46判/ページ数 232p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784620328706
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

他者の人生にどう耳を澄まし、何を受け取り、どう書くのか。戦争、女性、表現者たちの声を追い続けてきた日本を代表するノンフィクション作家・梯久美子氏が、「書くこと」と「生きること」の本質を見つめ直す。


【目次】

内容説明

人はなぜ書くのか?すごい文章はどうやって生まれるのか?書かずには生きられない人々を追いかけてきたノンフィクション作家が、探り、論じ、告白する、「執筆と人生」。書くという行為には、謎がひそんでいる。

目次

第一章 女がものを書くということ―抗う言葉、記憶の声(声は消える;満身創痍の人―追悼・森崎和江 ほか)
第二章 書かずには終われない―当事者たちの戦争(世代を超えて手渡されるもの 『父の戦記』(週刊朝日=編)を読む
戦時下の「いま」を伝える日記 『吉沢久子、27歳の空襲日記』(吉沢久子=著)を読む ほか)
第三章 「ひと」を追いかけて―私が出会った表現者たち(「本当のこと」を書く覚悟 『朝のあかり―石垣りんエッセイ集』(石垣りん=著)を読む
紙碑を建てる 『清冽―詩人茨木のり子の肖像』(後藤正治=著)を読む ほか)
第四章 生きて、書き続ける―ノンフィクションとはなにか(事実を書く・人間を書く 血となり肉となったノンフィクション10冊;混沌の中から言葉が生まれる瞬間 『流星ひとつ』(沢木耕太郎=著)を読む ほか)

著者等紹介

梯久美子[カケハシクミコ]
ノンフィクション作家。1961(昭和36)年、熊本市生まれ。北海道大学文学部卒業後、編集者を経て文筆業に。『散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道』(新潮文庫)で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。同書は米、英、仏、伊など世界8カ国で翻訳出版されている。『狂うひと「死の棘」の妻・島尾ミホ』(新潮文庫)で読売文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞、講談社ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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trazom

98
優れたノンフィクション作家である梯久美子さん。この人でも「他者の人生に踏み込むノンフィクションという形式の暴力性に戸惑っていた」一時期があったと言う。それを救ってくれたのが森崎和江さん。その森崎さんが戦時下の酷い社会を描くのは「原罪意識のため」だと言う。「反省なんかしていないし、反省を求められるいわれもない」と嘯く女性首相との何たる違い。梯さんは「批評や批判はしても、ジャッジはしない」を心掛けていると言う。冷静な批評を忘れ「いいか悪いか」のジャッジの応酬に走る現代社会において、梯さんの矜持は立派だと思う。2026/09/13

まこみや

31
身も蓋もない言い方になるが、そして梯さん自身はこの言葉は嫌いと言っているけれど、書くことは「業」なのだと実感する。本書を読んでの率直な感想だ。根底にあるのは、「これを書かないとその人自身が前に進めない、生きていけない」という思い。何人かの作家や詩人、写真家が取り上げられているけれども、彼らもまた「自分が生きるために、自分が理解するために」書くのであり、撮るのである。人であれものであれ、対象ときちんと向き合い、覚悟を決めて相手の懐に飛び込む。客観的把握でも主観的把握でもない。相互にとっての自己発見なのだ。2026/08/23

アヴォカド

12
あっさりしたタイトルと、新聞や週刊誌などに載ったものや文庫の解説などということで、割と軽めのエッセイなのかなーとちょっと思ってしまっていました。なんのなんの。森崎和江の苦闘。吉野せいの壮絶。戦争、女性が書くということ、書くことの覚悟。そう、「ひろしま」を見る時、それを着た女の子たちが見えてくるよね、そしてその不在を強く感じさせられるよね、と語り合いたくなる。第三章以降が特にズシリとこたえる。密度の高い文章だった。2026/08/09

T

2
読めば読むほど尊敬する。 P29 自分たちの生活がそのまま侵略であることに無自覚だった P218 戦争というのは人間の最も醜いところと、最も崇高なところの両方が現れる場である P224 絵を描くゾウも楽器を弾くサルも踊るアシカもいるが、文章を書くのは人間だけ。 P226 もっとも大切なもの以外、何も持たずに生きる人たちがいる。 2026/08/31

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