出版社内容情報
「ジャニーズ問題と玉音放送」「ひとしとたけし」「AI文学者」など、文学、アニメ、映画など、話題になっているテーマを、さまざまな角度でアプローチした切れ味鋭いエッセイ48本収録。 サンデー毎日「これも、アレだな」の書籍化第3弾!
内容説明
なんだかどんどんヤバくなる。“AI文学者”“ジャニーズ問題と玉音放送”“ひとしとたけし”ほか、話題の本質にぐいっと迫る衝撃コラム!
目次
不適切にもいろいろあるが
ジャニーズ問題と玉音放送
流行っているものは、だいたいスゴい
南の島に「雪」が降る
たとえ何ひとつ望み通りにならなくても
ギョギョギョとじぇじぇじぇ
老人はみんな死ね
こんなにスロウでいいですか
みんな空耳だった
みんないつかは
人類がいなくなった後に
新しい家族の形…なのかな
これは、アレじゃない
味噌汁と親鸞
老人と海とBLと
芸術は金にならない?
育児本3.0
うつ病になって小説が
あしたから、ひとりで
これは、誰かな〔ほか〕
著者等紹介
高橋源一郎[タカハシゲンイチロウ]
1951年、広島県生まれ。作家。81年「さようなら、ギャングたち」でデビュー。88年『優雅で感傷的な日本野球』(河出書房新社)で第1回三島由紀夫賞。2012年『さよならクリストファー・ロビン』(新潮社)で第48回谷崎潤一郎賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がらくたどん
56
私には丁度良い「芋ずる読書の手引き」みたいだった「これアレ」のトーンが変わってきている気がする。なんかちょっぴり檄文ぽい。世相がどんどん「あ、そっち行かないで~」の方に滑り始めている焦りを感じた。著者は私より片手ちょいくらい上。中学生になった時に屋上からビラを降らせ、高校生になった時に制服全廃を成し遂げて去っていた世代。なのでいちいち共感してしまいがちなのだが、今回は絶妙な隙が出来たのか自分はどう考えるか立ち止まる箇所があって楽しかった。読者に首肯させるより自問させる方が多分断然尊い。お酒は控えてお元気で2024/07/03
ネギっ子gen
55
【ジャニーズと老人は惚けますからみんな死ね(仮)】これはアレだな、そう…アレだ、アレ。…ん、だから「これ、アレ」シリーズ第3弾だ!<そのとき話題になった事件や本を「これ」としてピックアップし、その問題をさらに深め、考えるために、どこかの時代、どこかの場所にある、「これ」と相棒の「アレ」を見つけ、それぞれを比較、検討してゆく。その作業をひたすら進めてきた。結果として、共通するなにかが浮かび上がってきたのだとしたら、それこそが、わたしの目に映った「時代」そのものだったのだろう>と、全体の暗さを釈明しつつ……⇒2024/06/16
たまきら
45
すっかりおなじみ、サンデー毎日で連載されているコラム集です。今回も既視感がある作品が多数登場して愉快でしたが、特にすとぷりをまとめて説明してくれているのには助かりました。しかも娘の推しだし。ジャニーズの件では、所属していたという番組審議会でのエピソードに悲しい気持ちになりました。そういうとこだよ、日本。最後のひとしとたけしまで、共感しつつ。はーおもしろかった。2024/08/14
Roko
29
この本の中で、わたしが普段気づかずにいた本をたくさん見つけました。なんだかわからないけど面白そう!という感覚を信じてみようと思います。 そして、高橋さんも書いているように、ストーンズのアルバム「ハックニ―・ダイアモンズ」は素晴らしい!2024/07/13
いちろく
25
「サンデー毎日」連載のエッセイ3巻目。著者自身も自虐的にのべているが、確かに巻数を重ねるごとにヤバくなっている印象も……。ただ、少なくとも私は読者の一人として高橋源一郎氏には変わらず攻めて欲しいので大歓迎。それにしても還暦どころか70歳を過ぎても感性が若い。著者から見たら孫世代の作品や文化にも貪欲に触れて受け入れつつ認めているのだから寛容であり凄い。某ラジオ番組でも生成AIを利用した試みをされていたけれど、作品でも利用して発表されているとのこと。著者が作成する生成AI作品、気にならないと言ったら嘘である。2024/08/01