内容説明
ニュースの最前線で奮闘する新聞校閲記者が今どきの「言葉」事情を解説。
目次
第1章 この言葉、使っていますか?
第2章 新たな言葉が定着していく
第3章 どこまで直す?「馬から落馬」的な言葉
第4章 表記に迷う―あなたならどう書きますか?
第5章 意味で書き分けてみましょう
第6章 どう数えますか?
第7章 コロナ下の言葉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
109
同センターの「校閲至極」が面白かったので、手にした一冊。新語、重言、カタカナ表記、数字など、日々新しくなる言葉の採否に対する判断を示す。最初に「その表現を認めるか」「使うか」というアンケート結果を示してから解説するという構成は、用語の採用には社会の受容性が影響することを示唆している。解説中で、日本新聞協会の新聞用語懇談会や新聞用語集が何度も登場し、それらが用語の規範を示す役割を果たしていることがよくわかったが、今後ますます新聞離れが進む中で、新聞が、日本語表現の権威であり続けられるのだろうかと心配になる。2023/12/09
ネギっ子gen
64
毎日新聞の校閲記者が、今どきの「ことば」を解説した書。「斜め上」は、三国がついに収録か……。【Q. 「要りますか?」に「大丈夫です」は答えになっているか】<A.「分かるが避けたい」が6割占める:コンビニエンスストアなどで袋が要るかと聞かれ、「要る」「要らない」で答えずに「大丈夫です」と答えるのはどうなのか。9割の人は「大丈夫」=「要らない」と言う意味は分かると考えているようですが、返答としては曖昧なものと感じる人がそのうち3分の2、全体の6割を占めました>。「結構です」も、同じく避けたほうが無難ですね。⇒2024/05/15
けんとまん1007
59
言葉は難しいと思っている。何気なく使っているからこそ。言葉を発する、文字で表現する。迷うこともある。辞書を引くように、その意味・言い回し・漢字を調べることも多い。ただ、言葉は、時間の経過とともに変わっていく。新語も出てくる。言い回しとして、どうなんだろうと疑問に思う場合もある。それでも、何となく意味を掴み(間違っているかもしれないが)、時として使っていることもある。興味が尽きない。2023/10/29
HMax
42
校閲記者が迷うぐらいの表現、小ネタが満載。どっちでも良いと思うものも結構あるが、確かに新聞や辞典に載せるとなると真剣に悩みますね。 何度見ても覚えられないのが、「なおざり・等閑」と「おざなり・御座形」、そっくりな意味だけになおさら難しい。「ほかならぬ」を漢字で書くと「他ならぬ」が多いけど「他」を「ほか」と読んでも良くなったのは、なんと2010年。それまでは「外」を使ってたそうで驚き。2024/06/05
yyrn
28
友人や同僚との会話であれば、少々言葉の使い方を間違っても前後の流れや声色から意味を理解し話は続くが、読メのコメントのように不特定多数の人に文章で伝えるときは、この本でプロの校閲者が悩むように、少しは考えて使った方がよい言葉がたくさんあることを改めて教えられた。う~ん大変だ(「並々ならない」は使わない方が良いらしい)。また、昔の使い方と逆の意味で使われる言葉(「こだわり」は否定から肯定へ)、どっちを使うか悩む言葉(「不用か、不要か」、「なおざりか、おざなりか」、イチオシは「押しか、推しか」、⇒2024/07/13
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