出版社内容情報
菅政権でも国政私物化が続き、さらに官邸官僚による支配構造が強化。
安倍政権と全面対決した著者が腐敗政治を問い質し、打開策を提示する。
内容説明
権威を疑え。自分の頭で考えろ。さもなくば、民主主義は終わる。政権の「嘘」を暴き、糾弾し続ける元文部科学事務次官、待望の最新書き下ろし!『面従腹背』から新たな闘争へ。
目次
第1章 安倍晋三氏による国政私物化―加計学園問題
第2章 私物化の継承と暗躍する官邸官僚
第3章 安倍・菅政権における政と官
第4章 人災だった全国一斉休校
第5章 奪われ続ける自由
第6章 主権者を育てる
著者等紹介
前川喜平[マエカワキヘイ]
1955年奈良県御所市生まれ。東京大学法学部卒業。1979年、文部省(現・文部科学省)入省。宮城県教育委員会行政課長、ユネスコ常駐代表部一等書記官、文部大臣秘書官などを経て、2012年官房長、2013年初等中等教育局長、2014年文部科学審議官、2016年文部科学事務次官に就任。2017年1月、退官。現在、自主夜間中学のスタッフとして活動するほか、講演や執筆も行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
49
図書館本。本書で今年は目覚めた感覚。深謝。官僚の自負と高慢は裏表。官僚は政治家を内心で見下す。政治家は官僚を権力で押さえ意志を通そうとする(95頁)。教委の事大主義、上意下達・責任回避(170頁)。私は彼ら教委を文科省と現場学校との中間管理職的組織と思ってきた。ハンバーガー、サンドイッチを喰らうのは誰か? そんな気がしているが、PTAや子供に違いない。われわれも食われ、消化される身なのだ。また、国家権力を握る政治勢力は芸術文化を選別すべからず(202頁)。ケインズのアームズレンクス(203頁)。2022/01/04
しゅうと
17
ここまでわかってて、なぜあの人は国会議員を続けられるのか?逮捕されないのか?著者の前川喜平氏は、文科省の元事務次官。文科省のトップの役人が言うのだから、説得力あります。この本は勇気ある出版です。2022/05/05
香菜子(かなこ・Kanako)
16
権力は腐敗する。前川 喜平先生の著書。権力は腐敗するのなら権力が腐敗しないためのルールを作るしかない。権力は腐敗するなら誰が権力者になって権力を握ったところでいつかは腐敗してしまう。そうであるなら権力者が権力者であり続けることができないためのルール作りが必要。権力者はある程度の期間を過ぎたら権力者の座から強制的に降りてもらうようなルールがないと。権力は腐敗するならそのようなルールを作るのは仕方のないこと。2022/12/16
まゆまゆ
15
安倍、菅政権による国政の私物化が止まらない実態をあらためて紹介していく内容。特に自身も少なからず関与していた加計問題は問題提起されてからもう4年も経っていて風化が始まっていると感じさせる。首相秘書官や官房副長官といった首相直属の部下を使って各省庁を意のままに操る実態を赤裸々に語り尽くす。2022/01/05
どら猫さとっち
8
元文部科学事務次官で、現在は執筆に公演などで活躍する前川喜平。安倍・管政権の欺瞞と虚飾、コロナ禍での学校の在り方や、脅かされる自由について批判、そして希望の手がかりを導いてくれるのが本書である。前川氏なくしては、これからの日本は救われないばかりか、未来はない。弱を助け強きを挫く。この当たり前の意味を誰よりも知っている前川氏を、心から尊敬したい。2021/09/19