出版社内容情報
激化する一方の米中対立。そのメディアでは報じられない「真相」と、東アジア全体が直面する「激変」の正体とは? 第一人者による衝撃のリポート。
内容説明
二極化する世界で、日本は米中どちらにつくのか?ニュースでは決して報じられない、驚愕の真実を、第一人者が報告!
目次
第1章 乱舞する「米中露朝」、陰湿な「日韓」
第2章 ファーウェイを「解剖」する
第3章 米中「ハイテク覇権争い」のゆくえ―米国防報告書を読み解く
第4章 米中インタビュー合戦
第5章 二極化する世界
第6章 金融戦争に突入した米中貿易戦争
第7章 地殻変動と中国が抱える諸問題
著者等紹介
遠藤誉[エンドウホマレ]
1941(昭和16)年中国吉林省長春市生まれ。国共内戦を決した「長春包囲戦」を経験し、1953年に帰国。中国問題グローバル研究所所長。筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会学研究科客員研究員・教授などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
出世八五郎
12
初版2019年11月。判断決定の早い中華皇帝と議会を持つ自由主義の米帝では中華皇帝の方が強い(?)。中国は長い年月で世界戦略を考えるが米帝は大統領任期期間しかない。侮れず完敗な気分。巷では中国軽視論的なものが多いが著者は違う。中国に対する違う側面を教えてくれる貴重な論客。ホォーウェイは民間企業であり5G競争では、高周波数を軸とする米国と違い、中国は低周波数特許シェアが多く、性能的にも軍配は見えている。米帝が押され気味でも日本には中国に対する矜持を持って欲しい。2020/03/28
Hatann
7
日本のマスコミ・ジャーナリストはしばしば歪んだ権力闘争史観で現象を解釈しており、結果として日本の国民を誤導していると指摘する。ファーウエイが共産党又は人民解放軍に繋がっているという言説はその典型である。5Gの開発競争で後手をとった米国は貿易戦争で牽制するしかないほど追い込まれている。最近の日本は、韓国との関係を悪化させて結果として日米韓の軍事的な枠組みに楔を打つなど、中国に利する行動をとっている。東アジアの地殻変動を含めた今後の米中二極化の世界で日本の立ち回り方が問われる。著者の合理的な推論が心地よい。2020/02/28
ちんれん
4
間の問題に触れていい刺激になった。米中と言いながらも、米中韓日について東アジア全体の18、19年の関係がわかり易くまとまっている。5Gの丁寧な説明や、Huaweiが完全な民間企業である点についてはものすごく勉強になった。2020/02/07
都人
3
示唆に富んだ本だ。著者によれば、トランプ大統領の一国主義が中国を世界の盟主に押し上げる一助になっている。ファーウエイは中国の国有企業ではない。など物の見方が面白い。2020/03/13
つかはらあつし
2
相変わらずの鋭さ。 志の高さ、執念の深さ。 遠藤さん特有の観点は理解しつつ、それでもなお感動に値する洞察をありがとうございました。2020/02/16