内容説明
人生に“発見”があるかぎり、老後は明るい!心が軽くなる対談集。大好きな虫捕りに明け暮れる解剖学者・養老孟司。古今東西の「本人」となって、数多の人生を送るイラストレーター・南伸坊。ともに老人になった二人が、人生百年時代をどう生きるべきか、科学とユーモアで徹底討論。
目次
第1第 人はいつから老人か(老人と世間;世間のプレッシャー ほか)
第2第 忘却の壁(忘れる楽しみ;耳の話 ほか)
第3第 自然と老人(消えた野良犬;自然は中立 ほか)
第4第 長生きだけが人生か(老人と猫;照れ隠し ほか)
第5第 明るい老人(オレって死んでる?;遺族の人々 ほか)
著者等紹介
養老孟司[ヨウロウタケシ]
1937年、神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学名誉教授。専門は解剖学。1989年『からだの見方』でサントリー学芸賞を受賞。95年東京大学医学部を退官
南伸坊[ミナミシンボウ]
1948年、東京都生まれ。イラストレーター、装丁デザイナー、エッセイスト。赤瀬川原平氏に師事し、雑誌『ガロ』編集長を経て独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とある内科医
39
図書館より、脱力系雑談集でさらっと。老人の話が半分、虫の話が半分といったところ。以下、気になった部分の引用メモ。「新憲法の国民の義務に「70歳以上は機嫌よくすること」を加える。」学生に「そういうものだと思うな」「「そういうものだ」って思っちゃうっていうのが、最大の知的怠惰でしょう。」「「血圧は?」とか聞かれると、「ありません」って答えているんです。」2022/01/24
みゃーこ
25
老人が老いながらいかにして楽しみを見つけていくかということは今後最大の課題だと思う。心をなくし感情をなくし喜怒哀楽をなくし希望を持てず悲観でシニカルになる姿勢も、あるいは年寄りの冷や水でいつまでも自分の老いを受け入れられず後進に席を譲らない老害も、この対談でゆるくそして少しの好奇心を忘れず笑い飛ばすように100まで生きて最後は全てに感謝するような域に達すれば。人間は完成に向かって1つの作品になるために生きているという考えがしっくりくる。高齢者と話す機会が多くなった。話のネタにしよう。2024/08/15
うっちー
24
私もいよいよ老人の壁に突入か2017/05/07
keroppi
15
養老孟司さんと南伸坊さんの老いに関しての対談。二人とも老いを楽しんでいる感じ。まーこんな風に、老いていければいいなぁ。2016/10/03
還暦院erk
12
前から気になっていた本。図書館で見つけて借りて即読了。p160の花粉症や自閉症のお説がちょっと疑問なのだが、全体的には養老さんの大放談と南さんの絶妙な受けが面白かった。うんうん、老人は機嫌よくしろってホントだよね。そして、養老さんのp153「介護というのは、介護をしなきゃならない相手と自分との関係に、どこかで差をつけなきゃいけない…。滅私奉公の関係になったら共倒れするんです」という指摘に目からウロコ。肝に銘じたい。2016/04/15