内容説明
音楽は他者からの声である。その神秘的な啓示に耳を傾け続けてきた著者が紡ぐ珠玉のエッセイ。音楽批評のまったく新しい地平が、いま開かれる。
目次
第1部 音のかなたへ(日傘の女性;愛のあいさつ;ベーレンスの死;青い手;夢遊病 ほか)
第2部 コンサートを読む(クレーメルによるグバイドゥーリナ作品 誰もいない光景に響く讃歌;ナント「ラ・フォル・ジュルネ」のペヌティエ 世界の出来事が刺さるピアノ;ヴィレム・ブロンズの弾くシューベルト 偽りがない演奏をするために;バッハ・コレギウム・ジャパンの「パウルス」 人間としての差異に意味を見いだす;クセナキスの音楽劇「オレステイア」 同じ河にわれわれは入っていくのでもあり ほか)
著者等紹介
梅津時比古[ウメズトキヒコ]
神奈川県鎌倉市生まれ。早稲田大学第一文学部西洋哲学科卒。現在、桐朋学園大学学長、早稲田大学講師、毎日新聞学芸部特別編集委員。2004年に著書「“セロ弾きのゴーシュ”の音楽論」で第54回(平成15年度)芸術選奨文部科学大臣賞および第19回岩手日報文学賞賢治賞を受賞。2010年に日本記者クラブ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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林克也
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マルタ・アルゲリッチの鉄女ネタで、では私はサッチャーか、と盛り上った話は良かった。プログレッシブ・ロックとショスタコーヴィチは通底する、として、取り上げたのがピンク・フロイドの太陽賛歌、イエスの同志、キング・クリムゾンの21世紀のスキッツォイドマン(この項読んでK・Cの”宮殿”聴いてしまった)。それから、オペラ「パン屋大襲撃」で、「原作の海底火山の描写のように、どこかひんやりした感覚も欲しかった。」というコメント。梅津先生は、”偉い”音楽評論家だが、プログレと村上春樹の項で、同類だ!と親近感を持てた。2013/09/02