内容説明
あなたはまだ知らないのか?二〇一〇年代を生きぬくヒント。『14歳の君へ』の池田晶子、魂の一冊が、いま増補新版でよみがえる。
目次
1 「わかる」力は、愛である―言葉と対話
2 賢くなれない「情報化社会」―知識と情報
3 まぎれもなくここに居る―私という謎
4 人生を、窮屈にしないために―自由と善悪
5 信じること、疑うこと―「神」と宗教
6 人生最高の美味を考える―死とは何か
7 あなたが、あなたである理由―魂を考える
8 幸福という能力―「魂の私」を生きてゆく
著者等紹介
池田晶子[イケダアキコ]
1960年(昭和35年)8月21日、東京生まれ。1983年(昭和58年)3月、慶應義塾大学文学部哲学科倫理学専攻を卒業。文筆業に。2007年(平成19年)2月23日死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はっせー
85
哲学に興味がある人や人生に立ち止まっている人におすすめの本になっている!池田晶子さん。相変わらず思考の切れ味が最高!今回の本は人性論。ですが一般的な人性論ではない。池田さんは考えることと悩むことは違う。悩むことはAかBかでどっちにすればいいかと思うこと。考えることはAかBではなくなぜ二択になっているか。それ以外の選択肢はないかと思うことなのかなと思いました。読めば読むほど私自身考えていないな。外部からの情報を鵜呑みにして自分の知識にできていないと反省した。自分の知識にできるように考え続けたい!2023/01/19
わっぱっぱ
40
彼女の語る人生論は「残酷」か。答ははいでありいいえである。存在を存在と認めることの、「わかる」とは「わからない」ことがわかるということの、何という驚き。この不思議をよるべなく思うのなら人生は残酷であるし、この逃れられなさを頼もしく感ずるなら人生は優しくさえある。全宇宙において唯一確かな「われ」(それは同時に最大の謎でもある)の奇跡に気づくことが出来たなら人生は幸だろう。才能を為そうと凡庸を為そうとおんなじ。バカボンのパパなのだ。これで良いのだ。理性にも情熱があるのだなあと思わされる文章を読んでいると⇒2017/11/18
テクパパザンビア
34
面白かった。頭を使って読書する事に慣れてないけど考えながら読むってのもありなんですね!私とは?情報と知識、無知の知、確信と信仰、神とは?自分とは?宇宙とは?2018/06/26
西
30
岸見一郎先生の本で池田さんを知り、初めて手に取った本。一度読んだだけでは理解できてないなと思うけど、考える事の大切さに気付かせてくれた本だった。終盤に出てくる幸福についての話は、やはり突き詰めていくとそこにたどり着くのだと教えてくれてありがたいなと思う。もっといろいろと、深く考えたいと思わせてくれた本だった2018/06/01
魚京童!
25
みんなが好き勝手やれる世界を作ればいいと思う。もう目の前にあると思うんだけど、勘違いした人生を過ごしてきた。私は目覚めた。私を目覚めた人と呼べ。そんなことを言い始めたら宗教だ。宗の教え。始まりの人。そんな感じ。人生なんて生きて死んで、伝えて、残す。それだけの話なのに、大げさに捉えてしまうのは言語があるから。言語を廃止しよう!なんて言い始めたら、ただのキチガイだ。本当に?って思ってしまう。言語を無くして、サルみたいにキーキー言ってるほうが幸せに近いのかもしれない。動物園の檻の中でキーキー言ってようぜ。 2021/07/02