出版社内容情報
金次郎もニュートンも透明人間も読む、読む、読む! 「読書」をテーマにしたひとコマ漫画の本、その名も“本漫画”。毎日新聞「今週の本棚」14年分の連載に新作&カラー作品を加えた一冊は、イラストレーター、グラフィック・デザイナーであると同時に無類の読書人でもある著者の魅力が全開です。
内容説明
ひとコマ漫画は紙面のオアシス。毎日新聞「今週の本棚」から生まれた漫画集。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
76
堅い新聞記事内のオアシスとなる読書テーマで書かれたひとコマ漫画の連載をまとめた本書。和田さんの手にかかれば哀しいお話も理不尽なお話も、たちまち愛嬌溢れる物語となり思わず頬が緩む。その身を虎に変えた李徴が思わず袁傪にガブーっと噛みついてしまった山月記も、甘甘の甘噛みの光景に♡河童に見守られ執筆をする芥川に、吾輩は小説家であると謂わんばかりに机に向かう猫と、横ですやすや眠る漱石、恩返しに執筆しちゃう鶴と、締め切りの苦労が垣間見えるような作品も。(⇒)2019/10/18
災害大嫌い美少女・寺
71
毎日新聞の書評欄に掲載された和田誠のひとこま漫画集。全て本にまつわるものである。あの絵柄なので、まあ可愛いものだ。古今東西の物語や伝説、歴史上の人物、動物などの読書風景を、漫画らしいユーモアを交えたもの。冒頭に今は亡き丸谷才一の推薦文があり、後書きで和田誠が憧れの丸谷への感謝を添える。推薦文や解説を書いてくれた人への御礼を一筆書くのは普通の事だが、毎日新聞の書評欄は丸谷グループが支配したという話は本当なのだろうなぁ…と思わされる。まあ私は和田誠の絵は好きなので、楽しく拝見しました。2015/01/15
みさどん
22
出てくる漫画が全部読書している何か。本に夢中で失敗していたり、大事なことそっちのけになったりしている。一緒にいて相手だけが本を読んでいると、取り残された気分になるもんな。でも、それが本なら素敵ってなって、スマホなら残念ってなるかなあ。2021/12/12
Cinejazz
19
毎日新聞の書評欄『今週の本棚』の〝ひとコマ漫画〟に掲載された、和田誠さん(1936-2019)の読書をテーマにした<本漫画>の集大成。 本を貪り読む読書家たち(人に限らず、動物から昆虫、エイリアン、物語の登場人物、等々)のすがた形は、ユーモアとウイットにあふれ、イマジネーションを掻き立てられるイラストに思わず吹き出してしまう。 発掘された読書するミイラ、ワインより読書に夢中のソムリエ、本を読み耽る「老人と海」の漁師を呆れて見つめるヘミングウェイ・・・など盛り沢山の傑作選。2022/11/15
佐島楓
19
「本の漫画」。読書メーターに登録なさっている方々なら、必ず共感していただけるだろう内容。2012/10/09