藤沢周平と山本周五郎―時代小説大論議

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  • サイズ B6判/ページ数 239p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784620316796
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0030

内容説明

英雄ではなく庶民を、力ではなく生活を、正史ではなく闇の歴史を描いた時代小説の魅力を語りつくし、日本史のなかの「民衆的なるもの」を捉えなおす画期的対談。

目次

序章 時代小説ブームの解読
第1章 完結する物語などひっくり返してしまえ
第2章 隆慶一郎は司馬遼太郎を見限って登場した
第3章 「人々」を描く山本周五郎、「自然」を描く藤沢周平
第4章 「時評」というスタイルについて
第5章 時代小説の始まり=『大菩薩峠』に漂う妖気
第6章 『山の民』は物語的面白さを拒む
第7章 国家の吉川英治が会社の山本周五郎になった
第8章 ふたたび、山本周五郎と藤沢周平へ
終章 時代小説の外へ、日本の外へ
付録 時代小説二〇選

著者等紹介

佐高信[サタカマコト]
1945年生まれ。慶応義塾大学法学部卒業。高校教師、経済雑誌編集長を経て、現在、評論家として活躍中

高橋敏夫[タカハシトシオ]
1952年生まれ。早稲田大学文学部を経て同大学大学院文学研究科博士課程修了。専門は近現代日本文学研究。現在、早稲田大学(文学部)・大学院教授
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感想・レビュー

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上高野

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タイトルに反して藤沢周平と山本周五郎の作品への言及が1割にも満たない対談集。タイトルの二作家を認め、「司馬遼太郎や山岡荘八」的な時代小説を嫌うお二人の話は、『大菩薩峠』中里介山著、への論究が半分をしめ、残りもその派生と系譜に集中する。英雄、武将、権力者を描く時代小説は紙芝居的「正史」で経営者が好み、リストラに遭った社員は「外史」あるいは「野史」に向かうと。印象に残ったのは「嘘をつくこと、疑うこと、逃げること」は権力と戦う民衆の三つの智恵という言、つよく同意。2015/09/05

アオヤギ

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作家論というよりも時代小説論。司馬遼太郎的なものをバスバス斬っていく感じが気持ちいい。あと「大菩薩峠」に関する話がむっちゃ多い。2012/07/24

昼寝

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いろんなことを学んだが(特に『大菩薩峠』の重要性)、だからこそ、このタイトルはないだろうと思った。この方が売れるという判断だったのだろうか。2024/09/12

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