内容説明
日本初の社会主義政党設立に挫折した河上清は、アメリカに渡り、K.K.カワカミとして再生。言論界の第一線で活躍する。明治の青年が、異国の地でペンに生きた驚異の軌跡。
目次
貧しくとも―ふるさと米沢
あこがれて―英語から見る世界
ひたすらに―東京での疾走
恋に破れて―上杉家からの解雇
大胆に―万朝報論説委員
新しいいぶきに―社会主義政党の挫折
新天地へ―アメリカへ発つ
すがすがしく―アイオワの日々
旅に病み―シアトルでの静養
恋歌をささげて―ミルドレッドへの愛
彗星のように―アメリカ言論界へのデビュー
激動の地へ―ワシントンでの活動
父として―子供たちの成長
ルビコンを越えて―満州事変
奔放に―女優・竹久千恵子
吹き荒れて―スパイ事件と日中戦争
孤独な夏に―日米の危機
身を裂かれ―抑留と審問
別れを決めて―千恵子の帰国
言論とは―変容した論調
日本を敵として―離れた夫婦
不死鳥のように―戦後の春
熱い思いに―静かな終幕