出版社内容情報
有名な戦における、人気武将4人( 信長、秀吉、家康、光秀)のやりとりをコミカルに描く好評シリーズ第4弾。
内容説明
これは、のちの天下人たちが、まだくすぶっていた頃の物語―光秀(45)人生後半戦にしていまだ牢人暮らし。このまま終わるのか?秀吉(24)こき使われても全く出世の目なし。信長を裏切る気満々。家康(19)若くしてすでに苦労人。今川軍の雇われ城主。信長(27)謀反、暗殺、隣の大大名今川義元の脅威で常にキレ気味。天を味方にし、運を引き寄せた鬼才たちの「青春」。痛快!戦国喜劇。名将たちの夜明け前。「四人」シリーズ第4弾。
著者等紹介
鈴木輝一郎[スズキキイチロウ]
1960年岐阜県生まれ。日本大学経済学部卒業。91年『情断!』(講談社)で作家デビュー。94年「めんどうみてあげるね」(『新宿職安前託老所』出版芸術社刊に所収)で第四七回日本推理作家協会賞(短編および連作短編部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポチ
57
今回は桶狭間で光秀が主役で登場。この頃から4人は知り合いなのですね。こう言う設定も楽しかったから良いかな。次はどこの4人?2018/03/28
maito/まいと
29
いやはや、このシリーズ前作で“史実上”終わっていて、あとは本能寺やれるかどうか、なんて思っていたら、なんとエピソード0で来るとは(驚)しかもメインは光秀で、信長の極秘上洛?秀吉と光秀となぜか家康が極秘護衛??という摩訶不思議設定を作り上げてきた!さすがに今川義元の「信長を殺さず連れてこい」話しと尾張侵攻時の光秀らへの密命はつくりすぎではあるが、それ以外は「・・・アリかも」と思わせるほどの、リアリティ(っぽい)エビデンスの積み重ねが見事すぎる。光秀の悲哀とダメっぷりがひしひしと伝わる良作。次作はあるかな?2018/01/09
asa.com
29
四人シリーズ、信長、家康、秀吉、光秀の出会い(笑)。当時44歳の光秀と19歳の家康。老獪なイメージのある家康の純情が微笑ましいが、やはり肝の据わった人物だと分かる。信長の隠密上洛に際し、信長のパシリをしていた秀吉が身銭を切って、生活に苦しんでいた当時の光秀を雇う。そして家康は今川方でありながら、密使として秀吉と行動を共にしていたという・・・。で、言わずとしれた桶狭間の戦いへ。天を味方につけ、今川四万の大軍を打ち破る!その後日談も面白く読みました。四人のやり取りが笑えます。本格派、歴史コメディ(笑)2017/10/27
鐵太郎
23
あとは本能寺くらいしかないよな、と思っていたら、なんとなんとこの「四人」シリーズは一気に時代を遡って桶狭間。現代なら還暦にも相当する年齢で苦闘する明智光秀。才覚はあるし金勘定は上手いが武将として決定的に欠けたものがある木下秀吉。何をすべきかわからない名目だけの三河領主・松平元康。いかにして生き残るか考えている(らしい)孤高の天才・信長。今回はただの漫才じゃないぞ、まだ暗い夜明け前で呻吟する男たちの群像だ。いいじゃない、こんなのも。次は、どんな舞台が四人に与えられるのかな。2018/02/18
布遊
22
歴史「小説」であって「歴史」小説ではないとのこと。明智光秀の戦国就活物語。家康・秀吉・信長が20歳代、光秀が45歳くらいで、4人の出会いから桶狭間の戦いまでのお話。この手の本はあまり読んだことはなかったが、読んでみたいとは思っていた。図書館の新刊コーナーにあったため、思い切って借りてみた。最初はとっかかりにくかったが、だんだん面白くなってきた。「一流の人は、実績が一流なのではなく、空気が一流」「夜明け前は一日のうちでもっとも寒い」「老いるとは経験の数と選択肢の数を交換すること」作家さん、読書メーターの感想2017/12/10