内容説明
海の果て、時の彼方、記憶の奥底―どこまで追い求めれば、彼にたどり着けるの?二千年の時を経て、今ふたたび巡り会った男と女。
著者等紹介
中上紀[ナカガミノリ]
1971年、東京生まれ。作家。ハワイ大学美術学部美術史科卒業。高校、大学時代を含めた十年間、カリフォルニアとハワイで暮らす。大学で東洋美術を学んだことをきっかけに、アジア各地を旅し、ミャンマーが舞台の紀行文『イラワジの赤い花』(集英社)を刊行。99年、小説『彼女のプレンカ』(集英社)で第23回すばる文学賞を受賞。現在は、小説を中心に、エッセイ、紀行など、幅広いテーマで執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かおりーぬ
5
久高島と熊野と西安と。秦の時代の徐福をめぐる物語。日本各地に残る徐福の伝承のうち、新宮の伝承は有力とされるらしいが、果たしてやいかに。興味深い題材を紀さんらしい想像力でものがたられていて面白い。掴んではすり抜けていく、彼は彼でもあり彼ではない。2019/08/09
kinaba
0
熊野。この人の作品読むの2冊めだけど、どれも神話の世界に"引っ張り込む"力に意識がそそがれているのはいいな。2013/09/25
家守
0
説明くさい。謎を中途半端に解明されたのがもやもやの原因かも。でも、亜子さんは好きかな。未知を拒絶しようとしながらも、無意識のうちに許容して、結局誰よりも理解している。彼女の永遠は素敵だと思う。2010/10/29