内容説明
時は室町。諏訪大社に伝わる奇祭に神の使いとして選ばれた少年の身に、思いも寄らぬ災厄が降りかかる。人身供犠、家族への憎しみ、公家の姫との非恋、申楽能への憧れ…、世阿弥の血を引く美少年の数奇な運命を描く中世絵巻。
著者等紹介
野田道子[ノダミチコ]
1937年、兵庫県生まれ。県立芦屋高等学校卒業後、大阪市立大学家政学部(現・生活科学部)児童科に学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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iuba
2
時は室町、奇祭の御使として選ばれた美少年の身に振りかかる災厄はやがて自身の出生につらなる運命に絡んでいく。台詞が時代がかった農民の話し方に加えて方言も、ということでなかなか読みにくく苦労した。話の筋としても主人公の大いに苦労しているところが意外とさらさらと書かれているので、おそらく私が読みとった以上の苦難が行間にはあっただろう…とは思いつつも、終盤のカタルシスを見るに、その苦労がもっと読みたかった…と悔やまずにはいられない。特にお能の稽古は興味がある分野だっただけにさらりと終わってしまいなんとも残念…。2022/01/04
あや
0
すごく読みやすかった。竜白の「さなぎ舞」見てみたくなりました。2011/09/06
燈火
0
2007年読了。
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