内容説明
人の花は一度だけだ。私の花は、もう咲いたのだろうか?神秘の島・バリの舞踏に魅入られた「私」に起きた奇跡とは?森に響くガムラン、心に流れこんでくる、圧巻の幻視―いま最も注目される作家が放つ、めくるめく再生の物語。
著者等紹介
中上紀[ナカガミノリ]
1971年東京生まれ。作家。ハワイ州立大学芸術学部美術史科卒業。高校時代をアメリカ、ロサンゼルスで暮らしたのちにハワイへ移る。そこで東洋美術の美しさに出会ったことをきっかけに、アジア各地を旅する。帰国後、ミャンマーが舞台の紀行文「イラワジの赤い花」(集英社)を刊行。99年、小説「彼女のプレンカ」(集英社)で第23回すばる文学賞を受賞
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感想・レビュー
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den55
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2002年出版の毎日新聞社アジアノワールシリーズの1冊。220ページは長編になるのかな?バリ島とガムラン、その踊りと踊り子という今まで読んだことがない世界を覗き見できる、面白い内容になっている。ストーリーより、そちらの方へ興味が行ってしまうのは、作者には悪いが仕方ない… 小説としては、冒頭や表題からしてハッピーな終りを迎えるとは思えず、予想通りに悲劇的に終る。主人公の立ちいちが不安定という感は否めず。2016/05/27
たぽんた
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マヌやルバの踊りを見てみたい。2013/07/20
パヤパヤ
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文章がぎこちないのは作家初期の作品だからか。改行だらけの説明文はむしろ通俗を意図しているのかと考えさせらる。バリにまつわる特にフィクションは少ないので、これを震災をもものともせずに求めて挙句読んで途方に暮れる。2011/07/10
kuri
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△2007/07/04