内容説明
昭川市―東京郊外の、どこにでもあるような町に、ミクロの災いは舞い降りた。熱にうなされ、けいれんを起こしながら倒れていく人々。後手にまわる行政の対応。ふいに襲ってくる夏の災厄に、あなたの町は耐えられるか。戦慄のパニック・ミステリ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
140
東京近郊の昭川市で致死率の高い謎の病気が発生。医師は日本脳炎という判断を下し対策が講じられていくが看護師の房代は疑問を抱いていた…。25年前の小説だけど今のコロナの状況を思わせる内容にぐいぐい引き込まれた。ワクチン接種をめぐる描写なんてこれ、今のことでしょって感じ。謎の病気の発生源を探っていくあたりはおぞましくてなんとも言えず。役所の人は今も昔も黙々と仕事を頑張ってる。あとがきの「文句を言われることはあっても感謝されることはなく、落ち度を指摘されても成果を評価されることはなく…」の言葉が沁みた。2021/11/04
ばりぼー
65
20年ぶりの再読。埼玉県の地方都市で、致命率30%の劇症型日本脳炎が発生するというパンデミックを描いたもの。普通この手のパニック小説だと、バタバタと犠牲者が増えて、何千何万もの死者を出したがりますが、「遂に50人目の死者が…」とぐっと抑えて現実的。法令に縛られて腰の重い行政の怠慢や責任逃れの事なかれ主義が執拗に描かれ、かなり真に迫っています。治安維持のため町内会で自警団を作っても、葬儀続きで冠婚葬祭費がかさみ予算不足だなんて(笑)。エボラ出血熱やデング熱の話題も登場、医学的な情報も満載で説得力十分です。2015/09/04
クリママ
47
東京近郊で起きたエピデミック。プロローグの後、最初から飛ばしている。孫育てが終わりパートタイマーで保健センターの看護婦に復職した50代のおばさん(夫が食事の支度をしてくれている)、市役所から出向している(早く戻りたい)独身の職員、医師会から白眼視されている医師らが、前向きに、後ろ向きにがんばる。大学病院は聖域なのか。20年以上前の作品だが古さは感じさせず、一地域のことと軽視し後手後手に回る行政、身勝手な市民のアホさぶりにも重点が置かれ、現実感がある。SARS、デング熱、そしてはしか、今は大丈夫か。2018/05/16
あっちゃん
20
ウィルスパニックもの!かなり、小規模な辺りで収まっているので、話が広がり過ぎという事は無いけど、逆にラストに盛り上がりがないのが少し難!でも、一般市民目線で共感は持てる(笑)2015/07/04
tama
17
図書館本 面白かった。役所の部分は(ワタシの場合)作者にうまく操作されている感じでイライラしつつ楽しめました~。これ第1部で、第2部を次の年の話にしたほうがよかったんじゃないかな(辰巳先生主役で)。ラスト近くは詰め込んで無理した感じ。小西君後半飛ばし過ぎだし、ゴミ捨て場も半端になっちゃったし。自分の言葉に酔う鵜川先生の性格がなかなかエグイ。登場人物が通常市民なんで解決能力不足は仕方ない。アンドロメダのようには行きませんって。2013/09/27




