内容説明
イヴェインは１５歳の頃から、癇癪持ちの女主人の命令どおり、眼鏡をかけ、不格好に髪を束ね、メイドとして働いてきた。そして今、お供で乗りこんだ豪華客船がスペイン沖で沈没し、救命ボートから投げ出されたイヴェインは大海原を漂っていた。これまでのつらい人生が頭の中をかけめぐり、死を覚悟した瞬間、力強い手で体をつかまれ、異国の言葉で呼びかけられた…。やがて意識を取り戻したイヴェインの身柄は、“獅子の島”を治める謎めいた人物に委ねられることになる。黒い瞳の寡黙な城主、ドン・ファン・デ・レオン候爵に。名作家が贈る孤高の城主と薄幸の乙女の恋。
著者等紹介
ウィンズピア，ヴァイオレット［ウィンズピア，ヴァイオレット］［Ｗｉｎｓｐｅａｒ，Ｖｉｏｌｅｔ］
ロマンスの草創期に活躍した英国人作家。第二次大戦中、１４歳の頃から労働を強いられ、苦しい生活の中からロマンス小説を書き始める。３２歳で作家デビューを果たし、３０余年の作家人生で約７０作を上梓。生涯独身を通し、１９８９年に永眠（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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kina
3
普通なら「思った」「見えた」と書くところを「思えるのだった」「見えるのだった」とお伽話のような表現。ヒロインは馬鹿丁寧なしゃべり方。ヒストリカルかと勘違いしそうになるけど、最初の方でカットオフジーンズが出てきたりするので辛うじて現代物とわかる。わからないのはヒーローの心情で、いったいいつこのヒロインに惚れたのか？不思議だ。独特のウィンズピア・ワールドである。2019/06/19
