内容説明
ウィルモント一族の宿敵だったバジルが亡くなって3年。彼のせいであやうく命を落としかけたリチャードも、今は豊かな土地の慈悲深き領主として、平穏な日々を送っていた。あるとき宮廷へ向かう途中、偶然出会った女性を危機から救う。隠しきれない高貴な物腰、知性を秘めたすみれ色の瞳。農民に身をやつしてはいるが、ノルマン貴族に違いない。彼女の謎めいた美しさに、リチャードは強く惹かれる。だが、やがて宮廷で明かされた真実は、彼に絶望をもたらした。その女性ルシンダこそ、憎むべきバジルの未亡人だったとは。憎しみ合う宿命を背負った二人が紡ぐ、切ないほど真摯な愛。感涙必至の物語。
著者等紹介
アントン,シャーリー[アントン,シャーリー][Anton,Shari]
秘書として働きながら創作活動に取り組み、1997年、念願の作家デビューを果たした。当初から大型新人として話題を呼んだ彼女は、今では熱い注目を集める人気作家となり、ロマンティック・タイムズ誌でも“並外れたストーリーテラー”と評されている。米国ウィスコンシン州在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZU@ 《フィフティシェイズ・フォーエバー》
26
良かったわ~(☆∀☆) 前作も良かったけど、今回作もとっても良かった(☆∀☆) このシリーズ好き(^з^)-☆ 次も楽しみ(^_-)2018/01/20
eko
21
「王の定め〜」から3年後。庶子弟リチャードが出会ったのは一族の宿敵バジルの未亡人ルシンダと息子フィリップ。素性に気付かずリチャードは完全にルシンダの瞳に恋をしてしまったよね。バジルに身売り同然に嫁いだルシンダも立場をわきまえつつも惹かれていく。そしてまたヘンリー王のトンデモ命令。いけないと知りつつ求め合う2人、反対する兄弟や領地の民。決して派手な物語ではないけど人物が男女共に魅力的でどんどん読ませる。互いの為なら命もいとわない三兄弟の絆が良いし、一から立て直した自分の領地で戦うリチャードが男前だった♡ 2017/10/18
tona
10
前作『王の定めにより』よりも面白かった。自分と兄を殺そうとした憎むべき男の未亡人ルシンダに対して、理性では正しいことではないと理解しつつも、どんどん惹かれ行くリチャード。この作家さんは、こう男女の関係の構築の仕方がとても丁寧な上、きちんとした歴史ドラマになっているので、最後まで安心して読んでいられる。宮廷恋愛風の小説とはまた違い、王権にも気を配りながら地方をコツコツ治める領主がヒーロの話もなかなか面白いなと思いました。2015/11/22
Natsumi
9
ヒストリカル。古本売。未亡人と、亡くなった極悪非道な夫の宿敵。王道だけど、嫌われ展開って好きです。でも嫌っている役って、貧乏くじですよね。悪役ならともかく、ヒーローの身内だったり、不幸な役まわりだとなんだか気の毒になってくる。2020/05/24
アネム
9
★★★★★すっごく良かった!読後感が最高!じんわりと胸が温かくなりました。2017/11/27