内容説明
まさか、こんなことになるなんて。エリザベスの罪のない嘘がスキャンダルを引き起こし、ウォーリック男爵レイナーを望まぬ結婚に縛りつけてしまった。私はただ、生まれて初めて心惹かれた人をお別れの前にもう少し知りたかっただけなのに…。国王のお膝元ウィンザーを離れてウォーリック城に迎えられ、女主人となっても、妻を見るレイナーの娘は冷ややかなままだ。だが、エリザベスは意志の強いクレイバーン家の女だった。くよくよしていても始まらない。彼に心を開かせてみせるわ。
著者等紹介
アーチャー,キャサリン[アーチャー,キャサリン][Archer,Catherine]
長い間、自分のために物語を書いて楽しんでいたが、幸運にもそれらの作品が出版されることとなる。現在は夫と3人の子供とともにオレゴン州トラウトデールに暮らす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
25
何度も再読。弟と妻がけしからぬ振る舞いに及んだとヒーローが誤解した時のヒーロー弟のセリフが秀逸。僕はずっと側にいて兄上の良いところをたくさん知っているから少々の行き違いがあっても許せる。でも義姉上はそう簡単に許せないだろうなって。だって義姉上は兄上のいいところなんて何ひとつごぞんじないんだから、と。兄が妻に対してひどい態度を取り続けていることに対する義憤。いい弟じゃありませんか。 2016/11/30
糸車
17
何度かめの再読。印象に残っている場面だけ読み返そうとぱらぱらめくっていたら、そのまま結局最後まで読んでしまう。頑固というか頑迷というか、ヒーローに苛立つ。でもヒロインが同じく頑固ではあっても聡明なので救われるのよね。ある人のレビューでも書かれていたけれど、ロマンス小説を読む人ってヒロインに求めるレベルが高いと思う。ヒーローなら我慢できることがヒロインとなると・・・(笑)。誰に求婚されても心が動かなかったヒロインが初めて自分から求めた男性なのだからいいところはあるはず、なんて思いながら楽しむ本。2015/10/22
糸車
14
久しぶりのヒストリカル堪能。お互い望まない結婚をすることになったのは自分に責任があると自覚し、頑ななヒーロー相手に我慢強く対応するヒロインを全力で応援したくなる。ヒーローが少々お馬鹿さんでも我慢できるのは、凛としたヒロインがいるからこそだと思う。逆だと最後まで読めるかどうか疑問。とはいえ、ヒーローがヒロインに惹かれながらも父と母との関係をもとに決して誰にも心を動かされないと固く決心しているあたりも丁寧に書かれているのでイライラは少し軽減される。ヒーローの可愛い娘ウィロウ、忠実な弟ブロニックの存在が嬉しい。2014/05/25
糸車
10
再読。お城の女主人を立派に努めるのって大変だったんだと痛感。着ていないドレスを仕立て直し、石鹸作りやスパイスの調合、食事の手配と家族や働いている人々の衣食住に気を配り、指示するだけじゃなく自ら掃除をしたりとヒロインはものすごく有能で心優しい。猜疑心の塊のようなヒーローに対してもいいところを見つけてしまう(笑)出来すぎ。プライドが高く頑固なのも卑屈になるよりずっと好感が持てる。なんだかんだとヒロインにぐいぐい惹きつけられてとうとう信頼する弟にまで嫉妬してしまうヒーロー。お馬鹿さん!と罵りながら楽しかった。2015/02/01
ぽこ
5
草食系男子が肉食系女子にはめられちゃう話に思えた。最初の居間でのラブシーンはヒロイン本人も認めている通り、「あんた狙ってやってるでしょう!」としか思えない。ヒーローが逃げたくなる気持ちはわからないでもない。男は逃げると追いかけたくなるんだから、ガツガツしちゃだめよとヒロインにアドバイスしてあげたくなった。2014/12/23
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