内容説明
目をさますと、見覚えのない納屋にいた。ずきずき痛む頭の中で、ワーテルローの砲声がいまだに鳴り響く。ふと隣を見ると、ハンサムな軍人が横たわっていた。騎兵隊の軍服を着たこの人と、一夜をともにしたというの?すると突然、男に抱き寄せられた。淑女に対してなんて無礼な!わたしは…わたしは…わたしは誰なのかしら?品のない厚化粧に、肌が露出した緋色のドレス。自分が娼婦だったとは、どうしても思えないけれど…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
aiko
4
ワーテルローの戦いの最中の思いがけない出会いから始まるヒストリカル。記憶を失った過去を抱えるヒロインが無条件での信頼を求め、ヒーローを愛しつつも求婚を拒み続ける大変頑なな展開。後から判明した事情を彼に開示していないのでヒーローが彼女の潔白を信じきれないのも当然なのですが。 ヒーローや周囲の人々も皆善人揃いだけれど、ヒロインにとって最大の敵は自分自身だったのではと思わされる1冊でした。 すれ違い系がお好きな人向けですね。2024/10/27
mikki
3
ヒロインが記憶喪失中の出会い。あっけないほど、すぐ記憶が戻っちゃうんだけど、肝心の部分が思い出せなくて・・・。あり得ない設定だなと思って読んでいたらいつの間にかはまってしまって、なかなか本が置けなくなってしまいました。けっこうはまり度”大”です。記憶喪失ってなんかロマンチックですよね。こんな出会いがあるなら、「ここはどこ?私は誰?」って言ってみたくなりました(笑)。2012/03/21
みか
1
元英国軍人で男爵のジェーベイ(ヒーロー)と、記憶喪失のキャロライン。戦争のまっただ中に、一夜を過ごす二人。目を覚ましたキャロは、娼婦のような自分の格好にギョッとするが、自分に関する記憶が無い。惹かれ合いながらも別れるが。。記憶を取り戻したキャロと、軍を退役したジャーベイが再び出会う。お互いの気持ちがすれ違って、なかなか素直になれない。じれったかったです。2012/01/22
早川珠生
1
何だかとっても可愛い話 ただしょっぱなから主人公が記憶喪失で知らない男性の横で目覚めた処から始まり 再会してからのドタバタとすれ違い 誤解と理解 意地の張り合いしたり マリッジブルーの心情が丁寧に書かれていた 血生臭いシーンはなく 唯一記憶喪失だった時の主人公の行動が謎でした2011/06/10
ルイボスティー
0
ヒストリカル、長編。 ドタバタしていてそんな長く感じませんでした。 登場人物それぞれ個性が立っていてキャラもすぐ飲み込めたし、感情描写も多め。2023/12/11