内容説明
ノーラは小説家として岐路に立とうとしていた。今は扇情的なエロティカ作家として成功を掴みかけているが、次は特別な―私的な物語を書きたいのだ。唯一乗り気になってくれた出版社から来たのは、サディスティックな舌を持つ編集者ザック。彼に言葉の鞭で心をえぐられながら、ノーラは物語を紡ぎ始める。やがてその営みは、彼女が抱えるいびつな愛と心の闇を浮かび上がらせていく。普通の恋はできないとわかった、１５歳のとき。すべてを教えてくれた昔の恋人。そして今、彼女に無垢な体を捧げようとする美しい少年のことを…。
著者等紹介
藤峰みちか［フジミネミチカ］
福島県会津若松市出身。獨協大学外国語学部英語学科卒。１９９６年より翻訳業に従事（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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ずっきん
26
『The original sinners』第一作。官能小説の感想で美しいって使いたくないけれど言葉が見つからない。それほど濡れ場があるわけじゃないのに最高にエロティック。この作品のBDSMにおける信頼関係に身悶えする。日本作品ではまずマチズモありきで自由意思がないからなぁ。翻訳が二作目で止まっているのは日本では受け入れられなかったということか？ハーレクインレーベルとこの日本語タイトルも壁のような気がする。『フィフティ▪シェイズ～』よりも読み手の幅は断然広いと思うんだけど。ティファニー・ライス追いかけたい2018/01/07
Wet Rush
16
言葉汚く、描写が綺麗。 まぁコレは、原書読んだ時にも感じた事だが、ソルン以外の登場人物の口語は結構荒っぽい。それがことエロシーンなると、描写に使う文章が限りなく美しく綺麗。やってる行為はバキバキBDSMなのよ。そんなエグさ炸裂の行為を美しい言葉で語ったら、3倍増しでエロく感じる。http://www.wetrush.com/?p=46062015/11/14
Nami
14
BDSM世界のお話しかと思いきや、いやぁ〜それだけじゃない。感想書くのが難しい...色々な意味で深い。愛の形は１つだけでなく、色々な形があるのね。愛してるが故に一緒にいられない。ノーラとソルン、ノーラとウェス。サディストとヴァニラ...私は個人的に、ノーラとウェスの関係が好き。だから、ラストは辛かった(｡>ㅿ<｡)この作品で、本当のBDSMの意味が分かった気がする。もちろん私には理解出来ないけど...2017/02/16
モルテン
14
ＢＤＳＭエロティカ。相手を愛しているがゆえに一緒にいられない二人。「スイッチ」のヒロイン（女王であり官能小説家）を軸に、妻を愛しているのに別れている敏腕編集者、彼女と同居している大学生（童貞）、彼女のDomの物語が綴られる。扱われているのがＳＭなため、途中まで「個人的なことは政治的なこと」というラディフェミのスローガンと、「個人的なことをすべて政治的としてしまうのはどうか」という吉澤夏子の反駁を思い出した。許容できないことがある。それは政治的なことにすり替わってしまうのではないか。→2016/01/30
Masami🖤
13
ｴﾛﾃｨｶ作家で女王様なﾉｰﾗ&彼女を愛する3人のmen's…編集者ｻﾞｯｸ、同居人ｳｪｽ、元恋人にして司祭でﾄﾞﾐﾅﾝﾄなｿﾙﾝ❤BDSMがﾃｰﾏということもありｱﾌﾞﾉｰﾏﾙなｼｰﾝはあるけど、行為そのものよりBDSMにおける心理面が細かく描かれている感じ…でも非常にｴﾛﾃｨｯｸ❤個人的にﾂﾎﾞだったのは、ｷﾘｽﾄ教とBDSMという全く正反対な世界がこの作品に存在すること。それだけで背徳感ﾑﾝﾑﾝなのに、司祭ｿﾙﾝのﾀﾞｰｸな魅力は半端ない！ﾗｽﾄのﾛｰﾗの愛するがゆえの葛藤…涙もんです(T^T)2017/04/14
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