内容説明
アシュリンはその場所で過去に交わされた声が聞こえるという制御できない力に悩まされ、幼い頃から喧騒の中で孤独に生きてきた。そんなあるとき、訪れたブダペストで不思議な噂を耳にする―森の奥深くに人知を超えた力を持つ男たちが住んでいる、と。忌まわしい力から逃れるため、藁にもすがる思いで夜の森に入ると、紫色の瞳の屈強な男が目の前に現れ、今すぐ立ち去れと脅してきた。だが無慈悲なまなざしのその男といると、声なき声が静まり返っている。アシュリンは喜びに我を忘れ、謎の男に懇願して自ら囚われの身となった。
著者等紹介
ショウォルター,ジーナ[ショウォルター,ジーナ][Showalter,Gena]
NYタイムズベストセラー作家。ロマンス小説好きが高じて、自ら書きはじめる。独自の世界観やユーモア、セクシーな作風が絶大な支持を得て、パラノーマル・ロマンスを始め、コンテンポラリー・ロマンスやヤング・アダルトの分野で活躍。現在も続く“オリンポスの咎人”シリーズは新作が刊行されるたびに全米のベストセラーリストを賑わせている
村井愛[ムライアイ]
1968年生まれ。米国の大学で文学を学び、帰国後、翻訳の世界に入る。文芸、ミステリー、ノンフィクションなど幅広いジャンルの翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
菫子
12
面白かった〜!パラノーマル初心者だけどコミックスから入ったら読みやすかったです。血みどろでびっくりするけど、なぜか読みやすくスィート。世界観は複雑そうだけど、ライトノベル風で、堅苦しくなく、ヒーローが一途で溺愛だから読みやすかったです。2巻に進みますー♪2022/10/29
アカツキ
12
オリンポスの咎人1作目。ギリシャの神々に仕える不死身の戦士マドックスたちはパンドラが聖なる箱の守護者に任命されたことに不満を持ち、箱を奪って開けてしまう。世界に災厄をあふさせた罰として戦士たちはそれぞれ魔物を封じられる。マドックスは暴力を宿し、毎夜苦悶の末に死を迎えていた。そして時は現代。死の時刻が迫る中、隠れ家に近づく女に警告するため現場に向かう。アシュリンはその場で過去に交わされた会話が聞こえる特殊能力に苦しんでいたが、マドックスと出会い、彼といると会話が聞こえなくなることに気付いて…。2020/06/16
はなちゃん
7
三浦しをんさんの書評を読んで手に取りました。巻末に入っていたマンガを先に読んでしまったので、脳内ビジュアルは涼しげな美形キャラな登場人物達。でも・・・暑苦しい(笑)。続きを読もうかと調べてみたら、主人公が最初の5人だけじゃなく後から合流した人たちも。さすがに覚えられるか不安になってきました。2013/11/28
mum0031
4
超能力者のアシュリンと、暗黒の戦士マドックス。 常に頭の中で、声が聞こえるアシュリン。 パンドラを殺し、パンドラの箱を開けてしまった神々の戦士マドックス。 暴力を制御出来ず、毎夜パンドラ殺害の追体験を永遠に繰り返すマドックス。 アシュリンは、静寂を求め戦士の城を訪れる。 暴力を制御出来ないのに、アシュリンに対しては保護本能全開。。 2017/08/06
黒崎ディートリッヒ
4
かつて女戦士パンドラを殺したことで、地上に堕とされたオリンポスの神々の戦士たち。彼らが住むブダペストの古城で、超能力者のアシュリンは戦士たちのひとり「暴力」の番人マドックスに囚われた。 罪を背負う神々の戦士たちと異能力者が繰り広げる、現代のギリシア神話。戦士たちにはそれぞれ人間の罪を現す属性があり、キリスト教の七つの大罪とはまた違う雰囲気があって面白かった。でもヒロインは、このストーリーだと戦う女性が良かったかな。最後のページに載っていた漫画も良い感じ。 後、表紙はロマンス小説とは思えないほどワイルド。2013/12/25
-
- 和書
- ラ・アルカリアへの旅