内容説明
遙か昔、海賊ドン・ロダーレが若い娘をさらい、花嫁のために建てた館―その子孫である著名作家ジャック・サルバドールの最新作の仕上げを手伝うため、編集者のデボラは伝説の館へやってきた。ところがそこにジャックの姿はなく、代わりに彼の異母兄ダーレが現れ、思わぬことを告げる。ここで働く以上、きみは館の主である僕の命令に従わなければならない、と。この尊大な男性は先祖の気質を色濃く受け継いでいるようだわ!不安に駆られ帰ろうとするデボラだったが、誇り高いスペイン貴族のロダーレがそれを許すはずもなく…。
著者等紹介
ウィンズピア,ヴァイオレット[ウィンズピア,ヴァイオレット][Winspear,Violet]
ロマンスの草創期に活躍した英国人作家。32歳でデビューを果たし、30余年の作家人生で約70作を上梓した。1989年に永眠する
細郷妙子[サイゴウタエコ]
東京外国語大学英米科卒。外資系企業に勤務したのち、ロンドンで宝石デザインを学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ネフェルティア
2
海賊の子孫でスペイン貴族のロダーレが尊大で強引な態度で、編集者のデボラに迫る。かなりの俺様だけど、決して嫌味な俺様でなくて、むしろ魅力的な人物に描かれていた。二人の会話が知的なやりとりで、お互いにひかれあうのがよくわかった。なんといってもロダーレが素敵な人で、俺様好きにはオススメの作品。2011/02/20
カチ
1
尊大で魅力的なスペイン貴族のヒーロー登場にワクワクしていたら、途中から失速。ヒーローの活躍が今ひとつなのに、2番手?の男性が目立ってきて、これがけっこう良さそうな人なので、焦点がぼけてしまった感じがした。2014/03/25
をり
1
昨今のロマンス小説の読みすぎか、ホットさが薄味でチョット物足りなかった。って思ったら昔の作品かぁ…でも島の美しさの描写は素敵だった2014/02/28
tai tai
1
二人の出会い方が素敵というかおもしろい。ヒーローはグイグイ押してきます。惹かれてるのに拒んじゃうヒロインがかわいい。ヒーローの弟もやさしくていい感じ。彼の今後も気になりました。2013/11/29
ぽしょ
1
清純な編集者と、スペイン系の尊大な地主が、強力な磁力で引きあっていくお話。ヒロインは決死で引力に抵抗しております。強引不遜なヒーローが、心の奥底で完全敗北しているのがいいですね。二人の緊張感漂うやりとりが楽しかった。昔の作品だからか、訳はかなりレトロな感じ。2011/03/29