内容説明
山奥の小さな家で暮らすルースは、脅迫まがいの手紙を送りつけられ不安を感じていた。そんなある日、飼い犬が罠にはまり大怪我をした。助けを求めて麓の町までおりると、見知らぬひとりの男がいる。金色に輝く不思議な瞳の男ジョーナ・グレイ・ウルフは何もきかぬまま犬に駆け寄った。彼が手を触れたとたん、まばゆい光が辺りを包み、傷が瞬く間に消えていく。驚く彼女を尻目にジョーナはすぐさま立ち去ろうとした。このまま行かせてはだめ―突き動かされるようにルースは彼を引きとめた。何者かもわからない男に強く惹かれて。
著者等紹介
マコール,ダイナ[マコール,ダイナ][McCall,Dinah]
オクラホマ州で生まれ育ち、現在も暮らす。斬新なテーマを積極的に取りあげ、スリリングで冒険的な作品を世に送り出している。シャロン・サラ名義でも数多くの作品を発表している
葉月悦子[ハズキエツコ]
東京都生まれ。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あじ
43
ロマンス一筋の読友さんに感化され、選りすぐりの四冊をお借りしました。ロマンス度の私的観点から見ると、さっぱりした「塩」でした。主人公はオオカミに育てられ、人や動物を治癒する神的なパワーを持つ青年。その力を利用しようとするハンターに、狙われるというスリリングなもの。ロマンスに重きを置いた作品でなかったのが意外。男女の関係を魂の繋がりで描いていました。ヒッチコックの「鳥」を思わせるシーンに手に汗握り、動物と心を通わす描写に情景の念を抱きました。ゆったりと41.195㎞を走った読後で、無理なく入門を果たしました2014/07/30
びわ
3
もうもう、ヒーローが素晴らしい!優しくてやさしくて!おまけに一途で強いし!過去を考えると心に闇を抱えていてもおかしくないのに、真っ直ぐな人柄だし。ヒロインもたくましい。エピローグもヒーローが少年みたいに心が解放されていて素敵。心があったまるお話だった♪2013/03/07
kokorika
2
癒しの力を持つヒーローが、その力を悪用しようとするものに故郷を追われ、定住もできずに10年も追い回わされ、それでも温かい心失わず、人にやさしく、ケガや病気の人々を自分の力の限界まで使って癒そうとする姿、最後までヒロインを守ろうとするところがとてもよかったです。エピローグはとても感動的で心に残りました。2013/06/24
MOMO
2
とにかくジョーナ君が良いやつなのよ。獣にやさしいし、もちろん老婦人にも親切、おまけに、愛する人を侮辱するやつには黙っていない男らしい一面もあるし・・・嫌味もあてこすりも言わないし、彼女の安全のためとかのたまい、去っていくようなことだってしません!ここまで完ぺきだと、ただもう感心するしかなかったわ・・・2009/08/13
くろうさぎ
2
ちょっとパラノーマルっぽい・・・。サイキックか??ふたりの結びつきがなんだかとっても心暖まります。よかった。2009/05/30