内容説明
たぐいまれな美貌に恵まれ、シルクとキャビアに囲まれて育った少女は、ヨーロッパ社交界の寵児としてもてはやされた。彼女の名はフランセスカ・セリテラ・デイ。高名なデザイナーだった祖母、セレブリティの代名詞のような母をもつ21歳の令嬢には、怖いものなど何もなかった。だが、母が突然の死を迎えたとき、その財産は底をつく寸前だったという事実が彼女を襲った。藁にもすがる思いで、フランセスカは人の紹介を頼りにアメリカへ渡る決心をする―あまりに残酷な試練と、人生を揺るがす出会いが待っているとは想像もせずに。この作品で執筆スタイルを確立したと著者自ら語る、最高傑作、待望の初邦訳。
著者等紹介
フィリップス,スーザン・エリザベス[フィリップス,スーザンエリザベス][Phillips,Susan Elizabeth]
オハイオ大学卒業。1983年に作家デビューを果たし、90年代に人気作家の仲間入りをした。心温まるラブストーリーで、世界中のファンを魅了するベストセラー作家である。RITA賞も4度受賞するほどの実力派で、2001年には米国ロマンス作家協会の殿堂入りを果たした。現在はシカゴ郊外に在住
岡聖子[オカセイコ]
同志社大学文学部卒。1990年より翻訳を始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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choco
15
ヒロインの薄くて軽い人格形成を描くのに祖母の代まで遡らせる手法はなかなかない。そこに頁を割き、ヒロインの人生が坂道を転がるかのごとく、まさに無一文になっていってもなお、同情心が湧いてこない。読者がヒロインを嫌わせるように仕向けているのか。ヒーローの背景もまた丁寧とくどいの境界線を行ったり来たり。二人が点で結ばれるまでが長いです。でもそのアイドリングからのダッシュが加速度増して面白い。ヒーローがゴルファーって、はじめてかも。2017/07/25
dama
10
美男美女だけど、残念すぎるヒロイン&ヒーロー。上巻では割れナベに「閉じ様がない」フタ状態。SEPの登場人物は皆たいてい欠点があるけど、それ故愛すべき人たちが多いし、ついやっちゃったトンデモ行動がラブコメとして上手く機能するから、終わり良ければすべて良しなんだけど、この二人は大丈夫かしら〜?と不安を抱えつつ、でも、SEPなのでリカバリーに期待して下巻へ。しかし、ダリにエビータに…過去の背景が派手。2018/12/02
harutamano
7
レディ・エマ読んでからの、ファンシーレディ!2023/03/20
youyou88
7
感想は下巻で2022/07/11
ぽこ
7
甘やかされたお嬢様ヒロインが母の死により無一文となり、何とかしようと頑張っているけれども、全てが裏目に出てしまう。ヒロインの置かれた境遇がたいへん痛々しかった。2017/04/08