内容説明
ジャナは父を亡くして以来、ユタの荒野にひとり暮らしている。ズボンをはき、美しい赤毛を帽子で隠した彼女はまるで少年のように見えたが、白人と先住民の諍いが絶えない土地で生き延びるにはそれが唯一の方法だった。ある日ジャナは、先住民のはぐれ者が一人の男を虐待しているのを目撃する。だが今にも息絶えるかと思ったそのとき、男は最後の力を振り絞り、敵の手から逃れた。彼の不屈の闘志に胸を打たれ、ジャナは近くの窪地で気を失っていた男を隠れ家へと連れていく―今まで誰にも教えたことのない、自分だけの秘密の谷へ。
著者等紹介
ローウェル,エリザベス[ローウェル,エリザベス][Lowell,Elizabeth]
1975年にアン・マックスウェル名義でデビュー。82年よりエリザベス・ローウェルとしてロマンスを書きはじめる。NYタイムズなどベストセラーリストの常連で、受賞歴も豊富
佐野晶[サノアキラ]
東京都生まれ。獨協大学英語学科卒業。友人の紹介で翻訳の世界に入る。富永和子名義でも小説、ノベライズ等の翻訳を幅広く手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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糸車
25
積読解消。ああ、この作家さんやっぱり合わない。ヒーローにイラつく。いや男性が女性に夢を抱いて生きるはりあいにするのはかまわないですよ。でも現実に側にいてくれる女性を前にして、理想のタイプをたびたび語る無神経さはどうかと思う。粗末で男のようななりをしててもヒロインは純粋で繊細な女性。傷ついてます。ただねえ、一人称が「あたし」って苦手なんです。読んでいると消耗する。 2021/09/27
矢田ふみえ
3
画像が目に浮かぶようで。厳しい自然と男たちの野望と。自分が娼婦、彼の夢を妨げない。ヒロインの想い。こんなに素敵なあなた と語りかけずには、いられなかった。2020/01/17
グース
3
ヒロイン傷つけまくりのヒーローに渇を入れたい。声に出して言うんじゃない。自分に言い聞かせるんなら心の中で言えよ。それに耐えるヒロインも強く、彼の夢のためならばと身を引こうとする所が健気。まったく切ないな~~。(ノロ`)・゜・。 他の兄弟の話もありそうですね。読みたいな。2011/03/11
こえん
2
「ロッキングM牧場」シリーズのはじまりのお話でヒストリカル。父を亡くしてひとり荒野で生きるヒロインと、怪我をし追われてるところをヒロインに救われるヒーロー。このヒーローの夢というのが、牧場を作り“シルクのレディ”と結婚すること。このヒーローの夢がかなうことを願うヒロインが本当にけなげで良い。しかし、ヒロインに強烈に惹かれてるクセに彼女を傷つける発言ばかりする、おバカなヒーローはシメてやりたかった。2010/04/21
ちはや
1
このヒーロー、ヒロインを傷つける発言を何度してるんだろう・・・本人はそんな気は全然無いみたいに言ってるんだけど、どんだけ傷つけてる?読んでる側からすれば、あんたそれは言っちゃいけねぇよ、と。何度も何度も。2007/09/02