内容説明
キリアは必死に吐き気をこらえていた。目の前に横たわっている見知らぬ男は彼女を訪ねる直前に刃物で刺され、今しがた亡くなったという。男の腰に結びつけられた袋には、象牙の小箱が入っていた。繊細な彫刻がほどこされ、巨大な黒ダイヤがはめこまれたその箱の美しさに、キリアはたちまち心を奪われた。歴史的にも宗教的にも価値のありそうなこの箱は、わけあって悪党たちに狙われているらしい。キリアは知人のレイフとともに、壮大な謎解きに乗り出した。
著者等紹介
キャンプ,キャンディス[キャンプ,キャンディス][Camp,Candace]
新聞記者の一家に育ち、10歳のころから小説を書き始める。クリスティン・ジェイムズのペンネームも持ち、現代小説と歴史小説の両方を手がける人気作家として活躍中。欲望と陰謀の渦巻く19世紀のイギリスを舞台にした、ちゃめっけあふれる楽しい作品で知られているが、実はアメリカ出身で、生粋のテキサス人である
平江まゆみ[ヒラエマユミ]
1959年生まれ。熊本県出身。上智大学文学部新聞学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アカツキ
7
モアランド公爵家の秘密2作目。モアランド家の社交担当・次女がヒロインは、前作ヒロインである妹の結婚式の準備中に逃げ出した鳥を捕まえようとして木から落ちそうになったところを招待客のアメリカ人ヒーローに救われる。式が終わり、舞踏会が催されている時にヒーローが屋敷の私道で男が刺されるのを目撃。男はヒロインに渡して欲しいと言って小箱を残して死んでまうが、ヒロインは男に見覚えがなくて…。小箱をめぐるドタバタ・サスペンス。良くも悪くも軽いノリ。もう少し短くさっくり読ませてほしかったな。2020/04/05
ユキタ
3
シリーズ2作目は社交界の女神と呼ばれるモアランド家の次女キリアと、前作ヒーローの親友アメリカ人のレイフのロマンス。今回は古代の女神信仰にまつわる謎が主軸。このシリーズは毎回、こういうオカルトめいた成分が散りばめられてるのかな。こういうオカルト風味ミステリ冒険もの、昔の少女小説で読んだことあるので懐かしい気持ちになった。つまりこれ……ホットシーンがある藤本ひとみってこと……!?(笑)2025/05/25
mana
1
殺人事件を機に、犯人探しをすることになった令嬢ヒロインとヒーロー。前半は面白いが、中盤以降謎解きが長くて中だるみ。キャラが好きなだけに残念。★2020/12/25
Hろま
1
☆☆☆☆☆ 話があっちこっち行き過ぎて途中で飽きてしまった2013/11/13
みか
1
モアランド侯爵家の令嬢キリア(ヒロイン)とキリアの妹オリヴィアの主人の友人、レイフ(ヒーロー)。思い込みの激しいヒロイン。公爵家に、日中にも関わらず、ならず者が召使に咎められることなく、公爵令嬢のところまで押しかける展開など、作者に都合の良すぎる展開が続いて、途中から読む気が失せてしまい…後半は斜め読みしました。2013/02/15