内容説明
アビーは生花教室で出会ったトールに不思議な胸騒ぎを覚えた。知的で隙のない琥珀色の瞳、力強く上品な物腰。衝動的でまとまりのない花を生けるアビーとは正反対のタイプだ。トールが個人授業を申し出たおかげで二人は急速に近づいた。だがその矢先、アビーのもとに脅迫状が届く。同封の写真には彼女のいまわしい過去が焼きつけられていた。怯えて逃げ出そうとするアビーにトールは言った。「僕たちはもうじき恋人になるんだ。君のことは守る義務がある」。
著者等紹介
クレンツ,ジェイン・A.[クレンツ,ジェインA.][Krentz,Jayne Ann]
カリフォルニア州で歴史学と図書館学を修了し、司書として働いたあと1979年より作品を発表。以降アマンダ・クイックやジェイン・キャッスルなど7つの作家名を使い分け、バラエティに富む著作は130冊を超える。最近では連続30作以上がニューヨークタイムズのベストセラーに入り、不動の人気を誇っている。講演や小説以外の執筆にも積極的で、ロマンス小説について書いたエッセイ集が女性学の機関による賞を受賞した
高田恵子[タカダケイコ]
津田塾大学学芸学部卒
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感想・レビュー
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糸車
18
独占欲の強い恋人になりそうなヒーローに最初から逃げ腰のヒロイン。それぞれの過去からそうなってしまうのも納得な理由があるんだけれど。信頼ってどこから生まれるんだろう。この人だという直感が正しいとは限らないものね。ヒロインを脅迫するストーカーは誰なのか、どんな終わり方になるのか、ドキドキ。独占欲が強いからといって相手の意思を尊重出来ない訳じゃない。お互いがお互いのものだと感じられる関係はある意味理想。ただ、サプリメントを常用しているヒロインはちょっと苦手。ふたりが生け花教室で出会ったというのも意外~。2014/10/11
びわ
7
ヒーローの強引さに初めにひいてしまったので、どうも話に入り込めなかったなあ…。ざんねん。2014/02/08
アカツキ
6
生け花教室で出会ったヒーローと急速に親しくなっていくが、ヒロインが脅迫されていることを知ったヒーローは守るのだと言い張って…。ヒーローは脅迫者を本気で突き止めようとするが、ヒロインは一番怪しい人物を隠すという謎ムーブをかます。強引なところもあるけれど頼りになるヒーローは好きだけど、ヒロインがとことん好みじゃなかった。でも、自分が扱う商品(サプリメント類)を自分も飲んでいるところはちょっと評価。2019/09/15
たまきら
4
日本の生け花って、全方向からくまなくお花を見るように盛る西洋のやり方と違うから、大変!…というのが伝わってきておかしい。確かに、男性の方がうまく行けば何順応できるかもな…とおもいつつ読みました。 2014/05/14
みか
3
再読。先物取引をしているトール(ヒーロ)と、ビタミン剤の卸売業者アビー(ヒロイン)。二人は生け花教室で出会った。トールの生け方は、簡素で力強く抑制心がにじみ出ており、アビーのは情熱的で衝動的なものだった。トールは、アビーの情熱的な奔放さに惹かれる。アビーと付き合いたいと思うトール。そんな時、アビーが何者かに脅迫されていることを知り、保護欲が一気に高まる。最初読んだ時よりも、ヒーローの独断的な態度や行動に驚きました。ちょっとやり過ぎじゃないヒーロー?!と思いつつも、結局は両思いなのだからいいのかな~。。。2012/04/01