内容説明
轟音をあげて走り去る花嫁のバイクを、花婿のジェイクは静かに見送った。便宜優先の結婚とはいえ、ホテルのオーナーの娘が式当日に家出をするとは。あの身勝手なお嬢様は、十八歳の頃から進歩していないらしい。それなら僕にも考えがある…。ジェイクは大股に歩きだした。氷のようにクールな男と炎のように激しい女―完璧なチームを組むはずの二人が、愛と打算の狭間で揺れ動く。ロマンス界の巨匠ジェイン・A・クレンツの代表作品、待望の文庫化。
著者等紹介
クレンツ,ジェイン・A.[クレンツ,ジェインA.][Krentz,Jayne Ann]
カリフォルニア州で歴史学と図書館学を修了し、司書として働いたあと1979年より作品を発表。以降アマンダ・クイックやジェイン・キャッスルなど7つの作家名を使い分け、バラエティに富む著作は130冊を超える。最近では連続20作以上がニューヨークタイムズのベストセラーに入り、不動の人気を誇っている。講演や小説以外の執筆にも積極的で、ロマンス小説について書いたエッセイ集が女性学の機関による賞を受賞した
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感想・レビュー
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糸車
14
なんかびっくり。クレンツでこんな傲慢なヒロインがいたとは!わがままなお嬢様だけで終わらず、芯の強さや愛を信じる純粋さや優しさが根っこにあるのが分かるから救われるけれど。両者をよく理解しているヒロイン父が言っていましたが、ヒーローがヒロイン以上に激しい性格なのだから、彼女が折れる以外に事態の収拾は無理でしょうねえ。プライドを抑え込んで謝罪できるのがすごい。そしてヒーローも自分がしたことをよく分かっているあたりは評価できる。しかし、もしこれが初クレンツだったら次はなかったかもしれない。大好きとは言いかねる。2015/07/05
みか
1
再読。クレンツの初期作品。18才の時に家出をしたヘザーは(ヒロイン)、カリフォルニアのホテル業界で実績をあげ、父のホテルを継ぐために29才で故郷に帰ってきた。二年前よりジェシカの父の右腕となり、ホテルの経営を支えていたジェイク(ヒーロー)。ヘザーとジェイクは人生の目標と仕事上の利害から、便宜結婚をしようとする。周りの親族からの期待もあり結婚は愛という不確かなものより、目標や利害を優先させた方がうまくいくと考えるヘザー。だが便宜結婚はある事実から破綻。前半静かなヒーロー。次第に強く激しい面が出て来て面白い。2012/03/21
あちみ
0
作家買いしたのに期待外れの一冊。半分くらいで終わらせてもいいんじゃない?と思った作品。2008/06/18
カサブランカ
0
32010/05/21