内容説明
なんたることだ!メイフェア・スクエア7番地の幽霊は愕然とした。いまだに一つも部屋が空いていない。そのうえ何を血迷ったのか、7Bの内気な下宿人がシングルマザーになろうとしている。彼女が選んだ種馬候補は、尊敬すべきわが子孫。恥知らずにもほどがある!かくなるうえは、二人に正式な婚姻を結ばせるのだ―この偉大な屋敷から、遠く遠く離れた場所で、もはや一刻の猶予も許されない。幽霊は取るものも取りあえず、柱の住処を飛び出した。
著者等紹介
キャメロン,ステラ[キャメロン,ステラ][Cameron,Stella]
イギリス南部ドーセットで生まれ育ち、現在はワシントン州シアトルで暮らす。19世紀のイギリスを舞台とした歴史ものから現代のサスペンス小説まで、バラエティに富んだ作品を次々と世に送り出している。本作メイフェア・スクエア・シリーズは、発表後またたくまにニューヨークタイムズその他のベストセラーリストに名を連ねた。緻密な時代研究と度重なる観劇の賜物である彼女の作品は、幅広い読者層の支持を得ている
井野上悦子[イノウエエツコ]
1962年東京生まれ。早稲田大学第一文学部英文科卒。商社勤務を経て翻訳家に
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感想・レビュー
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キッチンタイマー
9
ある館の幽霊が、下宿人を追い出すべく縁結びをするというなんか変な話。でもバックに天界がついてるならしかたない。さてロイドの隣人で親友ポジションのシビルは妙齢にして子供が欲しい病。かねてから好きだったロイドに結婚を迫ることもできず子作りだけ協力して、と迫る。ロイドもシビルが好きだったので椅子から転げ落ちるような衝撃だ。そこに刑事弁護士らしい犯罪に巻き込まれて、という物語。2018/09/10
はちくま
0
ヒストリカル・ロマンスがマイブームだった頃に購入して、読み逃していた本。最初のうちは、男性側がヘタレなだけでは・・・と辛い感じだったのだけど、一生懸命肉食系女子になりきろうとするシビルは可愛いし、ロイドが巻き込まれる事件はかなり手に汗握るし、この本を選んだ自分グッジョブ。でも、ラストの大団円はけっこう血みどろだし、その割にハッピーエンドはあっさり目かなあ。3作目も出たみたいだけど買いそびれました。2012/06/27