内容説明
隔絶された山奥の高級ロッジを妻と旅行で訪れた捜査官ウィル。インターネットも携帯電話もつながらないその場所で、ウィルはめった刺しにされた血塗れの女性を発見する。被害者は代々ロッジを経営する一族の娘マーシー。犯人はここに暮らす彼女の家族と4組の宿泊客の中にいるに違いない。だが、マーシーは家族各々と揉めていたうえ、宿泊客の素性も怪しい。誰もが嘘をつくなか、ウィルは真相を追うが…。
著者等紹介
スローター,カリン[スローター,カリン] [Slaughter,Karin]
CWA賞スチール・ダガー賞受賞『警官の街』(オークラ出版)を始め、『プリティ・ガールズ』『グッド・ドーター』など20作を超える作品をNYタイムズ・ベストセラーリストに送り込んでいる人気作家。これまで120カ国以上で刊行され、累計発行部数は全世界4000万部を超える。図書館を支援する非営利団体Save the Librariesプロジェクトの創設者。現在はジョージア州アトランタ在住
田辺千幸[タナベチユキ]
ロンドン大学社会心理学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナミのママ
79
<ウィル・トレントシリーズ>12作目。やっとたどり着いたウィルとサラの新婚旅行。この2人が幸せならどんな事件でもドンと来い、と思ったけど、いやぁ〜今回の事件もえぐかった。苦手なクローズドサークルなので躊躇したけどなかなかの人間関係。ロッジで、ウィルは児童養護施設時代の嫌な相手と対面することになる。しかしそれは序の口。到着早々に2人が見つけてしまった死体は少し前まで会話していた相手でサラも傷つく。犯人探しはとんでもない方向へ。カリン・スローターは今回も哀しい女性を描きつつ、凄まじいストーリーだった。2025/01/07
Shun
34
<ウィル・トレント>新刊。冒頭でウィルとサラがハネムーン休暇を満喫しているのを見て微笑ましくなった。だが早速夜を切裂く断末魔の声が響き、案の定二人はまたしても凄惨な殺人事件に巻き込まれていくのだった。二人が訪れたのは人里離れた高級ロッジ、Wi-Fiも制限された陸の孤島のような場所で起きる事件というのはシリーズには珍しく作中でクリスティへの言及もある。ハネムーン回ということで趣向も変えてきたのかと思いきや、終盤で明らかになる真相は予想以上に狂気的で何度も驚愕し読むのが辛かった。これこそカリン・スローターだ。2024/12/31
み
24
重かった、本自体も内容も。この作家さんなのに、ハッピィな始まりだったので落差が余計に。ウィルとサラ、お幸せに^ ^2025/02/02
ケイジ
23
ウィルとサラが新婚旅行で訪れたキャンプ場で凄惨な殺人事件が発生。殺されたキャンプ場オーナーの背後には歪んだ家族が。いつも通り胸糞悪いキャラクターだらけ。だからこそ正義感溢れたウィルやサラが際立つ。犯人も意外でした。700ページごっつあんです。2025/02/11
火の壁
22
新婚旅行中に殺人事件に遭遇するというコナン的な出だしから、ウィルを児童養護施設時代に虐めていたデイヴを加えた、マッカルパイン一族のドロドロ人間関係に迫っていく。一族の長であるセシル、妻のビティ、娘のマーシー、息子のジョンについて、その人間関係や各自の来歴にやや非現実的な印象を受けたが、本人にはどうしようもない環境でああならざるを得なかった彼がやっぱり1番目立つ。2025/02/08