スパイダー・ネットワーク―金融史に残る詐欺事件 LIBORスキャンダルの全内幕

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スパイダー・ネットワーク―金融史に残る詐欺事件 LIBORスキャンダルの全内幕

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  • サイズ 46判/ページ数 471p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784596551535
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0033

内容説明

2012年、元東京駐在の外資系投資銀行トレーダー、トム・ヘイズが逮捕された。同僚やブローカーたちと共謀し、数年にわたってLIBOR(ロンドン銀行間取引金利)の値を不正操作した詐欺容疑で。銀行とヘイズらが莫大な利益と報酬を手に入れた一方、世界の金融市場は破綻し、罪なき一般投資家が猛烈な打撃を受けていた―若くして数学の才能に目覚めた英国人のトム・ヘイズは、人付き合いが苦手で、システム開発と解析に心血を注ぐ金融業界の変わり者だった。彼はどのようにして犯罪に手を染めることになったのか。そして、彼をとりまく業界の悪弊と強欲、腐敗の実態とは?敏腕金融記者による圧巻のノンフィクション。

目次

第1部 詐欺(戴冠式を見つめて;鏡の間;一流;絶頂;幸運の回転ドア;おべっか使い;メディアデビュー;モナコのヨット)
第2部 包囲網(全員グルなら;ここだけの話;海神たち;フラッグ・ルームにて;軽いお叱り)
第3部 もうひとつの詐欺(こいつがそうだ;蜘蛛の糸;第一級のペテン師;ステーキの単価;シャレード)
第4部 勝利(箱船の中で)

著者等紹介

エンリッチ,デイヴィッド[エンリッチ,デイヴィッド] [Enrich,David]
ニューヨーク・タイムズ紙の金融担当記者。前職はウォール・ストリート・ジャーナル紙の金融企業担当記者で、調査チームを率いていた。それ以前は、ロンドン、ニューヨークでJournal紙の記者を務め、これまでに数々の賞を受賞。2016年には、金融・経済の優れたジャーナリズムに贈られるジェラルド・ローブ賞に輝く。初の著書となる『スパイダー・ネットワーク―金融史に残る詐欺事件 LIBORスキャンダルの全内幕』は、フィナンシャル・タイムズ紙の年間ベストブック最終選考に残った。マサチューセッツ州レキシントンで育ち、カリフォルニア州のクレアモント・マッケナ・カレッジを卒業。現在はニューヨークに妻と二人の息子と暮らす

高崎拓哉[タカサキタクヤ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hiroo Shimoda

8
LIBOR不正の実態を描いたノンフィクション。指標操作で懲役14年となったトレーダー本人に取材しており、赤裸々な内容がむちゃくちゃ面白い。あまり話題になってない本だが、これはおすすめ。2020/12/10

Zing

5
LIBORスキャンダルの全貌を書いた本。 市場の闇が見えた。 1回読めばもういいかな。2021/05/06

Yuki2018

5
LIBOR操作のスキャンダルは一般的には忘れ去られたが、金融業界ではLIBOR廃止という形で影響が続く、非常に迷惑な話である。なぜそんなことになったのか理解するのに、本書は最適。LIBORを操作する手口が事細かに描写される。さらに、投資銀行・証券会社の世界、トレーダーとブローカーの関係、監督当局とはどんなものかも鮮やかに描写する面白いノンフィクション。大金を手にした銀行経営者が、責任を現場に押し付ける醜い姿には、どうしても憤りを禁じ得ない。少し長いが、特に業界関係者にはおすすめできる作品。2020/06/14

K.C.

4
ビジネスでは常識だったLIBOR。間もなく廃止されるその指標のメカニズムが壊れていく様を描いたノンフィクション。結末はいろいろな意味で残酷。コンプライアンスを生業とする自身としても複雑な気持ち。エゴと自己保身が渦巻く大作。2020/08/09

人生ゴルディアス

4
金融市場の本を好きで読んでいるのに、LIBORのことは名前しか知らず、不正操作のニュースを見た時も「ふーん」だったがこんな感じだったんだなと。そして本書の裁判シーンが始まるまでは、状況を俯瞰して見ればヘイズは報いを受け破滅すべきではと思ったろうが、捜査の過程や同じことをしていたトレーダー、把握していた上司、ブローカーなどが無罪になり、ヘイズだけが破滅したことを知ると、正しいことなのだろうか、と疑問を抱く。公平ではないように見えてしまう。リーマンの時もいったい何人が逮捕されたのだろう?2020/06/20

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