出版社内容情報
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内容説明
自殺した男は気弱な青年で、捜査を進めるほど、計画的で冷静、残忍というプロファイルから離れていく。男は警察に無理やり自供させられ、罪を着せられたのか―。地元の警官たちに敵視され、ウィルが協力を得られないなか、第二の死体が発見される。そして被害者たちと自殺した男との間に奇妙な共通点が浮かび上がり…。ウィル・トレントが静かな町で見つけた邪悪な闇とは。
著者等紹介
スローター,カリン[スローター,カリン] [Slaughter,Karin]
エドガー賞にノミネートされた『警官の街』や、発売するやいなやニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリストにランクインした『プリティ・ガールズ』をはじめ、“ウィル・トレント”シリーズ、“グラント・カウンティ”シリーズで知られるベストセラー作家
田辺千幸[タナベチユキ]
ロンドン大学社会心理学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
317
初っぱなから、犯行現場に戻り、事件が展開し始める。ていうか、そんな捜査ミスあるか?というか、上巻で300頁くらい使って、そこにすらたどり着かなかったの?とビックリ。今回は事件の異常性はかなり薄く、過去シリーズの精算と、今後への布石がメインな感じ。アマンダいわく「手強い女」らしいレナが、とにかく無能&情緒不安定。これは警察組織として厳しく処分しなきゃダメだろなレベル。しまいにはジャレド…。キャラのオプションの盛り付けが凄い💦そりゃサラも冷静ではいられない。これはこれでシリーズファンには面白い作品。2019/06/30
のぶ
72
下巻に入り登場人物も整理され、読みやすくストーリーが流れ始めた。ウィルを中心としたチームが捜査を進めるが、殺害されたアリソンの恋人のジェイソンも殺害されてしまう。動機や真相はどこにあるのか?留置所で自殺したトミーは事件とどう関わっているのか?最後に収束を迎え、全体として内容も分かりやすく、楽しく読む事が出来た。このシリーズは過去に2作読んでいるが、他の有名シリーズに比べ主役のウィル・トレントの存在感が薄いような気がする。もっと強烈なキャラならより強いインパクトで読む事ができると思うのだが。2017/09/05
巨峰
70
ウィル・トレント特別捜査官シリーズ。作者のミステリーは残虐描写が売りの一つになっているが、本作はそれほどでもない。3人の若者の命を奪った一連の事件を背景に、トレントの推理が冴える。本作は、ウィルのシリーズ前に完結したグラント郡シリーズのレギュラーとおもわしき人々が多数登場していて完結したシリーズの後日談のような趣だけど、グラント郡シリーズは残念ながら6作中1作しか翻訳されていない。この本だけでも読み応えがあったが、ただ、グラント郡シリーズを読んでいたら別の楽しみもあったかもしれない。2018/09/19
future4227
48
上巻はミステリー、下巻はサスペンスというのが、どうやらこの作家さんのパターンらしい。前作『ハンティング』でお預けになっていたサラとレナの関係がようやくはっきりしてくる。サラは美人で頭も良くて、人柄もとてもいい魅力的な女性なのに、なぜかレナのことになると別人のように偏屈な人間になってしまう。桶屋が儲かったのを風が吹いたせいにしてるようなもんなのに。そんなサラと特別捜査官ウィルとの禁断の恋は進展するのか、このじれったさがまたなんともいいのだけど。殺人事件の謎解きよりも人間ドラマとしての面白さが加速してる。2017/12/16
あさうみ
46
はい!犯人ノーマークでした!改めて振り返るとなるほどと思わされる。やはり読み書き障害を抱え辛い幼児時代を送ったウィル捜査官と、辛い別れをした女医のサラが魅せてくれる!お互い惹かれあってるのに…毒妻振り切ってサラを大事にしてくれ!ってやきもき。サラはようやく想いに一段落できたのかな。辛いことがあっても立ち上がって前に進まなくてはならない、その言葉が良い。女流作家ならではの人間ドラマの上手さ。もっと評価されて欲しい警察小説です!!2018/05/07