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フィリグリー街の時計師

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  • サイズ 文庫判/ページ数 496p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784596550552
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

ローカス賞処女長編賞候補作。

19世紀倫敦(ロンドン)と明治日本を舞台に紡ぐ奇想ミステリー

その時計には、運命の歯車が組みこまれていた。

1883年ロンドン。内務省に勤める
孤独な青年サニエルは、誕生日の
夜、下宿部屋に見覚えのない懐中
時計が置かれていることに気づく。
半年後、スコットランドヤードを
狙った爆破テロから間一髪、彼を
救ったのは、奇妙なその時計だった。
爆弾にも使われていた精緻なぜん
まい仕掛け――これは偶然の一致
なのか。サニエルは知人の警視の
依頼で、天才時計師と名高い日本
人モウリの周辺を調べだすが……。



ナターシャ・プーリー[ナターシャプーリー]

中西和美[ナカニシカズミ]

内容説明

1883年ロンドン。内務省に勤める孤独な青年サニエルは、誕生日の夜、下宿部屋に見覚えのない懐中時計が置かれていることに気づく。半年後、スコットランドヤードを狙った爆破テロから間一髪、彼を救ったのは、奇妙なその時計だった。爆弾にも使われていた精緻なぜんまい仕掛け―これは偶然の一致なのか。サニエルは知人の警視の依頼で、天才時計師と名高い日本人モウリの周辺を調べだすが…。

著者等紹介

プーリー,ナターシャ[プーリー,ナターシャ] [Pulley,Natasha]
英国ケンブリッジ生まれ。オックスフォード大学で英文学を学んだのち、イースト・アングリア大学で創作の修士号を取得。2013年に大和日英基金の奨学金を獲得し、2015年まで日本に留学した。『フィリグリー街の時計師』は在日中に執筆したデビュー作で、2016年度ローカス賞処女長編部門候補作となった

中西和美[ナカニシカズミ]
横浜市生まれ。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

モルテン

19
私の好みの小説でした。ヴィクトリア朝ロンドン、孤独な内務省事務員サニエルは、ある夜帰宅すると不思議な懐中時計が部屋に置いてあるのを発見する。スコットランドヤード爆破事件や日本人時計師モウリ、ぜんまい仕掛けのタコ、エーテルを研究する物理学者の女性グレイス、明治政府下でいまだ混乱している日本、それらが混ざりあい、混然一体となってラストへ結びつく。まず、文章が好きなんです。ポツポツと静かな雨が降っているような文章。その文章が、サニエルとモウリの孤独を浮かび上がらせているように思う。そして、なんて不思議な物語。→2018/02/12

ゆう

12
東海オフ会で紹介本。感想なぜか書き忘れていました。舞台は19世紀後半のイギリス。ロマンス要素を取り入れつつ、ミステリーとファンタジーを融合させた長編小説となってます。処女長編小説部門受賞作なので、読んでて「ん?」となるとこもあるけど、細かいとこにこだわらずストーリーを追うような読者は楽しめると思います。読んで楽しむ要素を探すのも、また読書の楽しみだと思う。2017/11/05

本虫雪山

10
19世紀ロンドンの日本人街に住む日本人時計師と、彼を爆弾魔と疑う政府の手先として送り込まれた青年役人の出会いから始まる物語。訳なのか原文なのか、文章の分かりづらさはあるものの、素晴らしいアイデアとディテールに満ちた奇想ミステリ。中盤に分かる時計師モウリの秘密も面白いし、彼が作ったぜんまい仕掛けのカツがたまらなくかわいい。科学と非科学、史実とフィクションがうまく混ざり合って、とても素敵な世界観。その要素要る!?というのはあったが。もう少し分かりやすければ、本当に手放しでオススメできるんだけどなぁ。2017/05/04

BECHA☆

9
ヴィクトリア朝ロンドンを舞台に、アイルランド独立を望む過激派のテロ予告を受けるスコットランドヤードとの連絡も入ってくる内務省電信室で働くサニエルが出遭った精密な海中時計と、それを創った時計技師。片やオックスフォードでは卒業間近の理系女学生グレイスが日本からの留学生(?)マツモトの上着で男装して図書館に出入りしている時代。時計をきっかけに彼らは出会い爆破犯探しに巻き込まれていく。魔法のような機械細工の創り手の正体は。タコの複数形という一文にハテナが飛んだ(笑)。2023/03/25

elf51@禅-NEKOMETAL

8
1883年のロンドン,爆破から救われた内務省の勤務員。日本人の時計師がいて,と設定に惹かれるが,これは推理小説ではないね。スチームパンクというやつだそう。訳の分からない機械仕掛けのタコがずっと出てくる。しかも名前がカツ(勝つの意)。登場人物が誰しも「わたしにはわからない」の連続だから,謎解きにはならない。作者は日本に留学してたそうだが,日本人はこんな風に変な感じで見えていたのだろうか。妙に評判がよいようだが?絶版です。裏表紙の概要に惑わされず,SFとして読まないとがっかりする。2024/08/27

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