内容説明
「見ざる、聞かざる、言わざる」になぞらえ猟奇殺人を繰り返した“四猿”が忽然と姿をくらましてから4カ月―シカゴを震撼させる新たな事件が発生した。公園の池で凍った少女の死体が発見されたのだが、体には拷問の形跡や不可解な点が多々見られ、その奇怪な手口に世間は“四猿の再来”と騒ぎ立てる。一方、四猿を長年追う刑事ポーターは独自の捜査を進めていくなか、ある違和感に気づき…シリーズ第2弾!
著者等紹介
バーカー,J.D.[バーカー,J.D.] [Barker,J.D.]
ペンシルベニア在住のアメリカ人作家。ブラム・ストーカー賞最終候補に残り、ストーカーの名作『吸血鬼ドラキュラ』の前日談の共著を遺族より依頼されるなど、才能が見込まれる若き実力派
富永和子[トミナガカズコ]
東京都生まれ。獨協大学英語学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
124
寝不足になるくらい一気に読んでしまっていた700ページ。しかし、終盤に向かうところが見えてきて、なんだかなあ。ハラハラするミステリーの中でさらに驚かせる展開にする手段としてこれはもう王道過ぎないか‥。第三作は秋に出るらしいが、もう、いいかな、と。とても読みやすい訳で、この翻訳者の方は覚えておきたい。原題のタイトル。前作「悪の猿」(the fourth monkey) 今作「嗤う猿」(the fifth to die) 次作 (the sixth wicked child)2020/06/07
ほちょこ
43
なんかだんだん登場人物が増えてきて、まどろっこしくなってきたが、最後にそいつかーっ!と思わせる展開に、次も読まなきゃと、まんまと作者の意図にハマる。2021/02/15
星落秋風五丈原
43
前作で殺される相手にも後ろ暗い所があったため、やや義賊的な扱いをされたビショップと、彼の仲間ではないかと疑われたパーカー。動機はわかっても、ターゲットを簡単に特定できないのがミソで、犠牲者が現れて初めて捜査官は因縁を辿るのでどうしても一歩遅れを取る。本編はあれほど饒舌だったビショップの日記が全704頁中448頁になるまで登場しない。気になる所としてはポーターが一緒にビショップを追う相手に「自分には記憶の欠落がある」と言い出した事だ。邦題通り四猿が賢すぎて今までの所やられっ放し。鬱屈感は最終巻で晴れるのか?2020/12/06
stobe1904
43
【悪の猿 続編】前作『悪の猿』で取り逃がしたシリアルキラーの4MKをポーター刑事がふたたび追いつめようとするが、そこには思いがけない展開が待っていた…。異常性を増していく猟奇的な事件、まったく先を読めせない展開、大きなヒネリなどサイコミステリとしての面白さは前作を上回っている。レクター博士もそうだが、この類のサイコミステリには、4MKのような魅力的な悪役がいると面白さが格段に上がると思う。近々予定されているシリーズ最終作『猿の罰』がとても楽しみ。★★★★★2020/10/10
ナミのママ
40
『四猿』シリーズ2作目。シカゴで見つかった凍らされた少女の死体。え?シリーズだから四猿のはずだけど全く違う殺人事件。これは犯人は誰?どう繋がるの?700ページ超えの分厚さの重みを感じつつ先が気になる。そしてやっと事件が繋がったと思ったら!こう来ましたか!…今作が出た時に続きが気になるとの感想が多かった意味がやっとわかった。これは一気に完結編まで読みたいな。2021/01/23