内容説明
イタリアの小さな炒飯店で腕を振るう台腕の潜伏工作員、小艾はある日命令を受け、ローマで標的の東洋人を射殺する。だが根城に戻ったところを何者かに襲撃され、命を狙われる身に。一方、定年退職を12日後に控えた刑事老伍は、台湾で発生した海軍士官と陸軍士官の連続不審死を追っていた。やがて遺体に彫られた“家”という刺青が二つの事件をつなげ―。背後に蠢く巨大な陰謀とは!?
著者等紹介
張國立[チョウコクリツ]
輔仁大学日本語文学科卒業。『時報週刊』元編集長兼社長。数カ国語に通じ、歴史、軍事、各種兵器、スポーツ、美食文化、旅行、小説など幅広い分野に精通している。時報文学賞、皇冠大衆小説賞など受賞歴多数
玉田誠[タマダマコト]
神奈川県生まれ。青山学院大学法学部卒。台湾において日本ミステリの紹介や台湾ミステリの評論を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
180
台湾の高官をイタリアで暗殺した後、何者かに命を狙われ東欧をまたぎ逃亡する敏腕スナイパー。台北近郊で起こった二人の軍人殺人事件を捜査する引退間近の刑事。甲骨文字「家」の刺青の謎を追ううちに、二人の道程が交差する。エンタメ映画を観ているような面白さ。台湾軍の装備や銃の詳しい記述にはミリタリーファンも興奮できます。2024/11/07
榊原 香織
138
面白かったあ!中華ハードボイルド。 ハードボイルドあるあるの料理は台湾系オンパレード。格言は中華3000年の歴史を感じさせるもの。 邦題ちょっと、と思ったけど、確かに、中華風味。 台湾、イタリア、東欧とインターナショナル2024/12/21
ナミのママ
83
最後まで漢字名にあたふた、登場人物表をくりながらもページをめくる手が止まらなかった。インパクトのあるのはタイトルだけでなく中身も濃い。主人公は2人、イタリアで炒飯店を営む台湾の工作員で狙撃手の小艾と12日後に定年を控えた台湾の刑事老伍。命を追われる小艾と、事件を追いかける老伍。美女が絡まずロマンスのないハードボイルドは男臭さMAX。2つの事件が重なる第三部は読み応え抜群。台湾で実際に起きた「ラファイエット事件」が元になっているらしい。台湾政府や軍については何も知らなかったが、どこの国もいろいろあるんだな。2024/04/09
goro@the_booby
60
自分で炒飯を作ってみたくなった。スナイパーと老刑事とのラストは良い感じでした。2025/04/09
pohcho
58
タイトルに惹かれて読む。イタリアの小さな村で炒飯店を営む凄腕スナイパーと定年退職を12日後に控えた台湾の老刑事を主人公にしたハードボイルドミステリー。何者かにハメられたスナイパーと彼を追う刑事がいつしか協力関係になっていく。ミステリーはよく分からないところがあったけど、美味しそうな料理や刑事の日常が楽しかった。炒飯が作りたくなる。2024/08/28
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