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内容説明
二十年。あれから二十年がたったのだ。あの日、ジョリーが暮らした屋敷で、母と叔母、使用人が惨殺され、幼かった彼女も犯人の銃弾を浴び、からくも一命をとりとめた。事件は、叔母に身分違いの恋心を抱いた使用人の凶行と片づけられたけれど、わたしは信じない。犯人はまだどこかにいる。そして母の死から一年もしないうちに、父はあの女と再婚した。不倫相手のジョーゼット。そう、マックスの母親と。マックス。憧れ続けた彼が、よもや今父の事業を牛耳っていようとは。母親を結婚させるために、彼があの事件を起こしたのでは…?父の死の知らせを受け、ジョリーは捨てたはずの故郷に帰ってきた。一族の事業も屋敷も、絶対に彼の好きにはさせないと誓って。
著者等紹介
バートン,ビバリー[バートン,ビバリー][Barton,Beverly]
小説、詩、脚本と、学生時代を通じて創作活動に親しむ。結婚し、二人の子供を産んでから専業主婦となっていたが、執筆活動に復帰してからはアメリカ・ロマンス作家協会に加入し、大いなる貢献をする。1990年のデビュー以来、五十作以上の作品を発表し、マギー賞や全米読者選賞など数々の賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
25
分厚さにひるむことなく読めた。父親の情事を目撃した日に母とおば、庭師、三人もの殺人現場に踏み込んだ上に自身も銃撃されたヒロイン。心と体に傷を負ったヒロインが父の浮気相手との再婚を許せなかったのは当然なのに、彼女を守り抱きしめてくれる人がいなかったことは不幸だと思う。読み終えてからどうもすっきりしないと思っていたら、ヒーロー母のヒモの死の真相がうやむやになっていた。彼女自身は純粋な人と思うけれど割り切れない。登場人物それぞれの人生が描かれているのはよかったし、何人も殺された割に陰惨なイメージはないのが救い?2016/05/21
糸車
19
再読。ドナドナ本を整理するたび読み返しているような気がする。ロマンス部分に惹かれているから手放せない気持ちと、事件部分にまつわる受け入れられない否定的な気持ちが混ざり合い、毎度毎度本棚に戻すべきかドナドナ本の袋にしまいこむべきか、迷い続けている。こんなに再読したいのなら、やっぱり本棚に戻すか…。この作家さんの事件部分は他の本ではもっと陰惨なのだ。2017/08/08
糸車
18
ドナドナ本を整理していてつい再読。忘れ去るには重すぎる過去の因縁。激しく惹かれ合うヒーローとヒロインの葛藤が最後まで続き、それぞれの立場からしてハッピーエンドが望めるのか心配になった。ロマンス部分はいいのよ、うん。じりじりしたけど。彼らを取りまく人間関係が複雑なうえに、過去をなかったことには出来ないので読後感はすっきりしたとはいえない…。身内が複数の殺人を犯したことを分かっていながら口をつぐんでいられる神経は理解出来ないもの。2017/06/15