内容説明
ある事件のあと眠らされたルーチェが目覚めたのは、それから十年後―婚約者のリベルトは皇帝になっていた。「ああ、温かい。あなたの、温もりだ」逞しくなった腕に抱き締められ、飢えていたように触れられるたび全身が悦びを覚えていく。リベルトの甘やかな庇護のおかげで順調に回復していくけれど、なぜか頑なに離宮から出してもらえなくて!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
デイジー
9
★★☆☆☆古本 割とシリアス寄りのお話。ファンタジーものではないのに、10年仮死状態、しかも年を取らないとか、やや設定に無理やり感。すべてはヒロインの為、というヒーローの執着ぶりは凄まじい。ヒロインが目覚めてからの、大人の男としての葛藤ぶりがいい。終盤、いよいよ黒幕を暴いていく際には、ヒロインも芯のある所を見せる。ヒーローのダークな部分を覗かせるラストは、このお話には合っていると思う。が、やはり私的にはもうちょっと明るめのテイストが好みかな。終盤まで悪役キャラに引っ張られて、安穏と楽しめる気分になれず。2022/09/27