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内容説明
若く世間知らずだった母は、ある貴族に燃えるような恋をした。だが彼には妻がいて、数時間の喜びは、彼女に苦労と重荷をもたらしたのだった。母は貧しいなか、たった一人で私を育ててくれた。プルバラ子爵は、相手の女性のその後を一度でも思っただろうか―。エロイーズは父親に会う決心をし、勇気を奮い起こして手紙を書いた。まったく反応がないまま三週間が過ぎた今夜、エロイーズはパーティの席上で子爵の再婚相手の息子を目にした。セクシーな魅力をたたえ、なんの苦労もなさそうな上流社会の住人。彼女は、心の底から憤りがわき上がるのを覚えた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
13
ヒロインは経済的には苦しくても母から愛され、真っ直ぐに育った。一方、ヒーローは裕福な家庭でも実の父からひどい扱いを受け、母の再婚相手に会うまで人を信じられないで育った。子供の頃の傷は大人になって自分の力を信じられるようになってからも心の奥底に残り続けている。ヒロインは、ヒーローのことを信じた。ヒーローは話し合うことさえせず背を向けた。どちらも誠実で優しく思いやりのある人なのに、問題が起こったときの対応がこんなに違ったのは、やはり愛されたかどうかの違いだったのだろうか?切なくて泣けたし、心に残るお話でした。2013/07/19
月
1
★★★☆☆いろいろとイベントは起こっているけれど、そのほとんどに答えが出てない。作者の故意なのか、それともそんなこと気にしてないのか、前後の説明も無しに会話が成り立っていたりと不可解な部分があった。それでも物語全体の雰囲気は統一感があってヒーローとヒロインの関係はブレがなく好感は持てる。2012/09/21