内容説明
母親を舞踏病で亡くしたカイラは、遺伝の恐怖におびえながら、人生を精いっぱい生きようとヒマラヤのツアーリーダーを務めている。あるときツアーのメンバーがけがをしてしまい、すがる思いで、アメリカ人医師のいるというカトマンズの病院に駆けこんだ。「ここはネパール人のための眼科です。金持ちでわがままなアメリカ人をみる余裕はありません」疲労の色濃い医師チェイスはうんざりしたように言った。手術マスクをとった彼は、スクリーンからぬけ出してきたようだった。カイラは息をのんだ。チェイスも、なんとか診察させようとする彼女の図々しさにむっとしながらも、その魅力にひきこまれていく。白く輝くヒマラヤの地で、ふたりの運命は重なりあった…。
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