出版社内容情報
現代の人類の生活は,産業化と資本主義経済のグローバル化によって,否応なしに世界経済システムに緊密に組み込まれ,それに伴って文化のグローバル化が急速に進んでいる。文化人類学の視角・方法・知見についての基礎的理解の基に,人類が直面している諸問題をグローバルな視野で捉える地球人類学の課題について考察する。
1.文化人類学とはどのような学問か
2.人類学の理論的進化と現代的課題
3.システムとしての文化
4.文化化のシステム-心理人類学の諸問題
5.適応戦略と経済システム
6.環境統制のシステム-道具と技術
7.社会的協力のシステム-家族・親族・年齢集団・利益集団
8.信仰と価値のシステム-宗教・儀礼・神話
9.社会統制のシステム-バンド・部族社会・首長制社会・国家
10.産業化・コロニアリズム・世界システム
11. エスニシティと社会運動
12.越境の人類学ートランスナショナリズムとグローバリズム
13.異文化接触と文化の生成-地球時代の文化のダイナミズム
14.表出的文化の人類学
15.転換期の文化人類学の課題と展望