出版社内容情報
人々の生活は多様な行動で成り立ち,その生活空間は道路や建物などの物的基盤によって機能する。人類は有史以来良質な生活空間を獲得するためにさまざまな努力と試みを行ってきたが,いまだにその質は人々の期待から遠く,その改善は重要な社会的課題である。この課題に応えることがどのような意味で難しく,社会のいかなる選択を必要としているかという点について,主として社会技術の側面から考察する。
1.都市と田園-2つの生活空間
2.生活空間としての田園
3.都市と郊外-生活空間の拡散化
4.都市と郊外-居住地の選択
5.郊外開発抑制の試み-居住地の制限
6.都市空間制御の現実
7.優れた生活空間の基本要素
8.日本の土地利用規制による生活空間の質確保
9.欧米の土地利用規制による生活空間の質確保
10.私権の制限と社会の支持
11.都市基盤の構築
12.都市再開発-負の遺産の解消と社会変化への対応
13.開発の担い手と費用負担
14.都心空間の再生
15.生活空間のサステナビリティ