出版社内容情報
日本経済の歴史に関する書物の多くは、現代日本に至る経済発展を、明治維新による体制変革を起点とした、欧米先進諸国へのキャッチアップの過程として語ってきた。しかし現代日本の長期経済停滞は、欧米水準の達成を終着点とするキャッチアップ論の視野の限界を露わにしたように思われる。本書では、日本経済の歩みを歴史的な視点から理解し、その構造が比較史的にみて国際的にどのような特徴を有するものであったのかを、近年の経済史研究の成果を踏まえつつ、近世以来の400年の時間軸の中で考えていきたい。
目次
世界の中の日本―比較経済史へ向けて
近世東アジア世界と日本
家族と経済
市場経済化と「公共財」供給
産業発展と技術・知識の創造と普及
環境と資源管理
産業革命と大分岐
日本経済の複層的発展
アジア交易圏と植民地
地域社会と都市化
戦争への道―1930・40年代の日本経済と東アジア
対外経済の再編と高度成長
日本型雇用システムの歴史的形成
日本型福祉レジームの歴史的起源
グローバル化の中の日本経済
著者等紹介
谷本雅之[タニモトマサユキ]
1959年北海道に生まれる。2006年東京大学大学院経済学研究科教授。博士(経済学)。専攻:日本経済史、比較経済史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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