感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜間飛行
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バルトの《作者の死》がとっくに乗り越えられたのも知らなかった時代遅れの私だが、読みたい本が増え、平穏な日常が脅かされて困っている(笑)。「異邦人」に反撥したダーウドのもう一つの異邦人、ウエルベックやサンサールの描く幻滅と退廃(の裏にある慰めや希望)、共感と寓話の破壊者クッツェー、詩の《形なき形》を追求したヒーニー、根の喪失を足場に《小さな歴史》を奪還したクレオールの作家達…刺激的な話を通じて世界文学の山脈に〝招待〟してもらえるのが本書の効用(または毒)なのだ。TVではインタビューや自作朗読もあり愉しめた。2022/10/07
Úplněk
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大江健三郎とアンナツィマを取り上げて、作中の引用を作家と作家の「精神」の共鳴ととらえる考え方が面白かった。間テキスト性を織り込むことで、行間を広げることができるのだと思った。2022/07/13
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